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NBA

野球で頭打ちとなり、NBAでも壁に直面。エインジが引退後に抜いた“三本目の刀”【NBA名脇役列伝・後編】

出野哲也

2020.09.28

 1989-90シーズンは平均17.9点をマークするが、キングスは23勝59敗と大きく負け越す。その後は移籍を重ね、1992年にはポートランド・トレイルブレイザーズ、翌1993年はフェニックス・サンズでファイナルに出場し、2年連続でシカゴ・ブルズと激突。ゴルフ仲間のマイケル・ジョーダンと激しいマッチアップを繰り広げ、相変わらずの鼻っ柱の強さも見せつけたものの、いずれの年も敗れ、自身3度目のチャンピオンリング獲得はならなかった。

 1994-95シーズン終了後に現役を退き、1996-97シーズンからはHCとして約3年間サンズを指揮。そして2003年、ゼネラルマネージャー(GM)としてセルティックスに復帰すると、2007-08シーズンには自ら陣頭指揮を執ってケビン・ガーネット、レイ・アレンを獲得する大型補強を実現し、チームを頂点に導いてみせた。
 
「私がドラフトやトレードで獲得した選手たちばかりだからね。自分の子どもが優勝したようなものだよ」

 同年は最優秀エグゼクティブ賞も受賞。以後も優勝にこそ届いていないものの、チームはここ4シーズン続けてカンファレンス準決勝以上に進んでおり、リーグ屈指の敏腕GMとの評価を不動としている。

 コート上の優秀な“子どもたち”だけでなく、私生活でも6人の子どもと多くの孫に恵まれているエインジ。彼のように充実した人生を送っている人物も、そうはいないだろう。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2013年6月号掲載原稿に加筆・修正。

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