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NBA

明るくユーモラスな性格と“最上級の人間性”で、誰からも愛された“ビッグZ”イルガスカス【NBA名脇役列伝・後編】

出野哲也

2020.10.13

 しかし、2010-11シーズンのプレーオフでは途中でロースターから外され、自身2度目のファイナル出場を果たすことなく、シーズン終了後に体力の限界を理由に引退を表明。その後、2018年にはキャブズ時代の功績や、地域活動への貢献などを評価されて、クリーブランド市から特別功労賞を授与された。その感想は「とても恐縮している。でもまだ42歳なのに早すぎるような気もする」。
 彼の背番号11は、2014年にキャブズで7人目の永久欠番になっている。その時点で出場試合数に加え、リバウンドやブロックの総数でも球団記録を保持し、得点はレブロンに次いで2位だったこと。さらに「過去から現在に至るすべてのチーム関係者のなかでも、最上級の人間性」(ダン・ギルバート・オーナー)であることを考えれば、当然の栄誉だった。

 子どもの頃、地元カウナスの英雄サボニスに憧れて選んだ11番は、今ではイルガスカスの番号としてもリトアニアとクリーブランドの子どもたちに記憶されている。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2014年1月号掲載原稿に加筆・修正。

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