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NBA

「対戦相手全員を憎んでいた」名門デューク大の象徴クリスチャン・レイトナーは、なぜ大学バスケ界最大の悪役となったか【前編】〈DUNKSHOOT〉

アイラ・ウィンダーマン

2021.03.22

「物語には善人と悪人が必要なのさ。それだけのことだよ」

 かつてレイトナー自身も『GQ』誌に語っている。

「現役時代は対戦相手全員を憎んでいたよ。大げさなまでに闘争心を掻き立てなければ最高のプレーができなかったからね。俺はサイズに恵まれていたわけでも、運動能力が特別高かったわけでもない。だから、ことさらに闘争心を燃やして自分自身を鼓舞し、本当にいいプレーをしようと努力していた。それには皆を憎むしかなかったのさ」
 
 このような態度はその後もデューク大の伝統として受け継がれた。JJ・レディック(2002~06年在学、以下同)、ジョン・シェイヤー(2006~10年)、ライアン・ケリー(2009~13年)、そしてグレイソン・アレン(2014~18年)に至るまで、20年以上の時を経てもデューク大のプレーヤーは同じように嫌われている。レイトナー自身も制作に携わったそのドキュメンタリーで、彼はさらに語っている。

「そういったキャラクターを演じつつ、いつも正しいことをするのは難しいことだよ」

(後編に続く)

文●アイラ・ウィンダーマン 翻訳●千田範子

※『ダンクシュート』2019年3月号掲載原稿に加筆・修正。

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