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NBA

チェンバレン、バード、ウエスト…カレッジ史上最強プレーヤートップ15を発表!【Part.2】〈DUNKSHOOT〉

大井成義

2021.03.28

6位/デイビッド・トンプソン
(ノースカロライナ州大/1971~75/SG)
 デイビッド”スカイウォーカー〞トンプソンは、マイケル・ジョーダンが子どもの頃に憧れた選手である。身重193㎝(公称。実際は190cmにも満たなかったらしい)ながら、誰よりも高く、長く、美しく宙を舞うことができ、大学1年時に記録した垂直跳び107㎝はギネスブックに認定されている。

 1967年から76年まで、NCAAはダンクを禁止した。ルー・アルシンダー(後のカリーム・アブドゥル・ジャバー)の桁外れな得点を抑えるためと、ダンクは身体能力の高い黒人ばかりが多用するプレーであり、人種問題も絡んだゆえのルール変更だった。そこでトンプソンは、当時一般的ではなかったアリウープを用いたプレーをチームメイトと完成(リングより高い位置でパスをキャッチし、一連の動作でリングにボールを入れる)。トンプソンのトレードマークとなったその技を止める手立てはなかった。
 
 トンプソンのカレッジ時代のハイライトは、3年時の1974年NCAAトーナメント準決勝、対UCLA戦だろう。当時UCLAは無敵を誇っており、その年もビル・ウォルトンを中心に前人未到の8連覇が確実視されていた。そこに立ちはだかったのがトンプソンである。

 2度のオーバータイムの末、勝利をもぎ取ったのはトンプソン。約20㎝の身長差をものともせず、ウォルトンのシュートを見事ブロック、最終局面ではリバウンドでウォルトンに競り勝ち、決勝点となるジャンパーも決めている。勢いそのままにファイナルも制し、ノースカロライナ州大に初の栄冠をもたらしたのだった。

文●大井成義

※『ダンクシュート』2019年3月号掲載原稿に加筆・修正。

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