１位／ルー・アルシンダー（カリーム・アブドゥル・ジャバー）
（UCLA／1965～69／C）
　アメリカのカレッジバスケットボール史上、最も偉大な選手はこの男以外にいない。もうダントツでアルシンダーに決まり、なのである。10種類のランキングすべてで１位を独占。どうやら他に選択肢はないようだ。アルシンダー一択。そのぐらい、彼の活躍ぶりは際立っていたのだろう。

　当時はＵＣＬＡが全盛期を迎えており、史上最強のチームに史上最高の選手が入ってきたのだから、天下無敵のチームが出来上がって当然である。在学中にプレーしたすべてのシーズンで優勝を飾り、出場した88試合中86試合で勝利を収めている。

　218㎝の長身に卓越した運動能力と優れたバスケットボールセンスを兼ね備え、何よりアンセルフィッシュ。相手チームがアルシンダーを止めることはほぼ不可能だった。
  　1967年、ＮＣＡＡはダンクの禁止を決定したが、それも彼の得点を抑えるため。だがその結果として、スカイフックという極上の芸術品が誕生し、アルシンダーにとって生涯の武器となったのである。

　ルー・アルシンダーという名前は、ＮＢＡにおけるカリーム・アブドゥル・ジャバーと同様に、カレッジバスケットボール界の頂点にそびえ立つ伝説の巨人として、今なお語り継がれている。

文●大井成義

※『ダンクシュート』2019年３月号掲載原稿に加筆・修正。

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ？識者８人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介！