そしてラウンド16 初日の最終戦は、スペイン(A組1位)対リトアニア(B組4位)という、欧州の両雄による決勝戦クラスの好カード。そして試合内容も、ブザービーターでオーバータイムにもつれこむというスリルあふれた展開になった。
第3クォーター、スペインが連続してイージーバスケットを落としたミスにつけ込み、リトアニアが11点までリードを広げた時点で勝負あったかに思われた。ところが3人の男が、スペインに勝利の波を手繰り寄せる。
1人は、大会前の7月にスペイン国籍を得たロレンゾ・ブラウン(元トロント・ラプターズほか)。第4クォーターの山場から、フル出場したオーバータイムにかけて、傑出した勝負強さでオフェンスを牽引。8本のフリースローもすべて収め、ゲームハイの28得点をマークした。
一方、渾身のピック&ロールでディフェンスの柱となったのがウスマン・ガルーバ(ヒューストン・ロケッツ)。そしてもう1人は、約30分間コートに立った37歳のリーダー、ルディ・フェルナンデス(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)だ。
13得点、3リバウンド、1アシストという数字だけでは語れないほど、そのすべてが相手の急所に突き刺さるインパクト絶大のプレーを披露したフェルナンデス。「さすがベテラン」と評したスペイン代表のセルジオ・スカリオロHC だけでなく、リトアニア勢もをうならせるパフォーマンスを見せた。
102-94で勝利したスペインは、これで21大会連続でベスト8入りという大会新記録を達成。一方でリトアニアは、ひとつのリバウンド、ひとつのアシスト、ひとつのファウルで勝敗が変わっていたという惜敗ばかりだった。
勝負にタラレバはないとはいえ、このスペイン戦もそのひとつ。第4クォーター残り16秒、スペインの1点リードでリトアニアがスローインを得た場面、ドマンタス・サボニス(サクラメント・キングス)のムーブがオフェンシブ・ファウルを吹かれていなければ、流れを得ていたリトアニアが勝利できていた可能性は高かった。
また、昨年のドラフトでオクラホマシティ・サンダーから34位で指名されたロカス・ヨクバイティスは、今大会でチームハイのアシストを記録。リトアニア代表としてビッグトーナメントに初出場した21歳のガードにとっては、大きく成長する経験となった。
ラウンド16初日は、いずれも超接戦となったなかでスペイン、スロベニア、ドイツ、フランスの強豪国が順当に準々決勝進出を決めた。ギリシャ、セルビアが登場する2日目、はたして番狂わせはあるか。
文●小川由紀子
【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
第3クォーター、スペインが連続してイージーバスケットを落としたミスにつけ込み、リトアニアが11点までリードを広げた時点で勝負あったかに思われた。ところが3人の男が、スペインに勝利の波を手繰り寄せる。
1人は、大会前の7月にスペイン国籍を得たロレンゾ・ブラウン(元トロント・ラプターズほか)。第4クォーターの山場から、フル出場したオーバータイムにかけて、傑出した勝負強さでオフェンスを牽引。8本のフリースローもすべて収め、ゲームハイの28得点をマークした。
一方、渾身のピック&ロールでディフェンスの柱となったのがウスマン・ガルーバ(ヒューストン・ロケッツ)。そしてもう1人は、約30分間コートに立った37歳のリーダー、ルディ・フェルナンデス(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)だ。
13得点、3リバウンド、1アシストという数字だけでは語れないほど、そのすべてが相手の急所に突き刺さるインパクト絶大のプレーを披露したフェルナンデス。「さすがベテラン」と評したスペイン代表のセルジオ・スカリオロHC だけでなく、リトアニア勢もをうならせるパフォーマンスを見せた。
102-94で勝利したスペインは、これで21大会連続でベスト8入りという大会新記録を達成。一方でリトアニアは、ひとつのリバウンド、ひとつのアシスト、ひとつのファウルで勝敗が変わっていたという惜敗ばかりだった。
勝負にタラレバはないとはいえ、このスペイン戦もそのひとつ。第4クォーター残り16秒、スペインの1点リードでリトアニアがスローインを得た場面、ドマンタス・サボニス(サクラメント・キングス)のムーブがオフェンシブ・ファウルを吹かれていなければ、流れを得ていたリトアニアが勝利できていた可能性は高かった。
また、昨年のドラフトでオクラホマシティ・サンダーから34位で指名されたロカス・ヨクバイティスは、今大会でチームハイのアシストを記録。リトアニア代表としてビッグトーナメントに初出場した21歳のガードにとっては、大きく成長する経験となった。
ラウンド16初日は、いずれも超接戦となったなかでスペイン、スロベニア、ドイツ、フランスの強豪国が順当に準々決勝進出を決めた。ギリシャ、セルビアが登場する2日目、はたして番狂わせはあるか。
文●小川由紀子
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