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NBA

殿堂入りPGのストックトン、そして八村塁らを輩出したゴンザガ大の歴史【名門カレッジ史】

出野哲也

2019.12.20

現在ペイサーズでプレーしているサボニスは2年時に平均17.6点、11.8リバウンドの好成績をマークした。(C)Getty Images

現在ペイサーズでプレーしているサボニスは2年時に平均17.6点、11.8リバウンドの好成績をマークした。(C)Getty Images

 一方で、モリソンと同タイプの白人シューターであるケリー・オリニクは、13年にボストン・セルティックスへ入団すると派手さはないが堅実な活躍を見せ、今季も好調のヒートで貴重なベンチメンバーになっている。彼を中心とした12-13シーズンのゴンザガ大は、学校史上初のAPランキング1位となるも、トーナメントでは3回戦で敗退した。

 また二世選手も多く、ストックトンの息子デイビッドはNBAに定着できていないが、リトアニアの英雄アルビダス・サボニス(元ポートランド・トレイルブレイザーズ)の息子ドマンタスは、インディアナ・ペイサーズでセンターとして活躍中。昨季入学したグレッグ・フォスターJr.は、ジャズでストックトンのチームメイトだったグレックSr.の息子だが、今季はセントジョセフ大に転校した。
 
 八村が入学した16-17シーズンは、直近の20年で15回目のカンファレンス制覇。トーナメントでも初めて決勝まで駒を進めたが、ノースカロライナ大に敗れ準優勝に終わった。この時点ですでに、18年のドラフトでロッタリーピックまで予想されるほど評価が上昇していた八村は、3年生になった18-19シーズンには先発に昇格し、エースとして平均19.7点。ブランドン・クラーク(現メンフィス・グリズリーズ)、ザック・ノーベルJr.(今季途中までレイカーズに在籍)らとともにトーナメントを勝ち上がるも、準々決勝でテキサス工科大に屈し、全国制覇を成し遂げることは出来なかった。

 カンファレンス最優秀選手、オール・アメリカ1stチーム入りなど数々の栄誉を手にした八村は、19年のドラフトでワシントン・ウィザーズから9位指名された。81年の岡山恭崇以来(ウォリアーズから指名)日本人選手では2人目、ゴンザガ大ではモリソンの3位に次ぐ高順位だった。開幕後も合格点のプレーを続けていて、現時点での通算平均得点は、ゴンザガ大出身者のNBA選手でトップに立っている。いずれはゴンザガ出身者と言えばストックトンでなく、八村を真っ先に思い浮かべる日が来るのかもしれない。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2018年1月号に加筆・修正。
 
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