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辞任したストイコビッチ代表監督の4年間半を母国セルビアのメディアが酷評!「チーム内不和、不適当な起用法、軽率な交代、戦術の欠如…」

THE DIGEST編集部

2025.10.13

セルビア代表の監督を辞任したストイコビッチ。(C) Getty Images

 現地時間10月11日に行なわれた北中米ワールドカップ欧州予選でアルバニアに0-1で敗れた後、セルビア代表のドラガン・ストイコビッチ監督が辞意を表明した。

 セルビアは今予選、アルバニアに敵地で引き分けた後、アンドラ、ラトビアには勝利を挙げたものの、先月のイングランド戦では0-5の大敗。グループKのプレーオフ圏内(2位)に入るためにはこのアルバニアとのリターンマッチは絶対に落とせない一戦だった。しかし、前半終了間際に喫した失点を挽回できないまま2敗目を喫し、さらに状況を厳しくしてしまった。
 
 2021年2月から「オルロヴィ」を率いてきたストイコビッチ監督は、アルバニア戦後の会見で「私は全ての責任を負う。サッカー協会の会長と事務総長と話をし、私は辞任を申し出た。私は(14日のW杯予選の対戦相手である)アンドラには行かず、チームの指揮も執らない。おそらく、チームを率いるのは私のアシスタントであるゴラン・ジョルビッチになるだろう」と語り、以下のように続けている(同国の放送局『RTS』より)。

「この結果は、起こってはならなかった。本当に酷いものであり、全く予想していなかった。(辞意表明は)選手たちにも全てを伝えてある。監督が去ること自体は悲劇ではないし、私はこれからもセルビア代表の熱心なサポーターであり続ける。50試合以上、自分の祖国の代表チームを率いたことを誇りに思っている」

 レスコヴァツで行なわれたこのラストマッチについては、「前半でチャンスを決められなかったことが敗因だ。我々はゴールを奪おうとしたが、全ての試みが実を結ばなかった」と振り返り、「これは私の責任であり、過ちだ。批判されるべきは私だ。私は長い間、プレッシャーの中で仕事をしてきた。どの試合も困難なものだった。敗戦は起こるべきではなかったが、責任は受け入れる。この結果に対し、責任を取る覚悟はある」と、改めて自身の去就を明らかにした。

 同国サッカー協会は、彼の意思を受け入れたが、後任にはジョルビッチではなく、U-21代表チームを率いていたゾラン・ミルコビッチ(現役時代はユーゴスラビア代表DFでユベントスでもプレー)を暫定監督としてアンドラ戦を戦い、今後の人事については17日に話し合いを行なうと発表している。

 ここで同協会は、ストイコビッチ監督の4年半の働きに対し、「ワールドカップおよびEUROへの出場権獲得、さらにUEFAネーションズリーグ・Bディビジョンでの首位獲得と、欧州サッカーの最上位カテゴリーであるAディビジョンでの地位維持といった功績」に対して称賛と感謝の意を示した。
 
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