■CL制覇を狙うには前線のテコ入れが不可欠だ
今シーズンのユベントスは例年と比べて取りこぼしが多い。サッリ政権1年目ゆえのいわば“生みの苦しみ”だ。それでも26節を終えてセリエAは単独首位で、陣容に大きな不足があるわけではない。
とはいえ、CL制覇を狙うなら20年夏のベースアップは不可欠。最重要の強化ポイントは前線だ。4-3-1-2のトップ下でベルナルデスキとラムジーが期待を裏切り、後半戦になって再び基本システムとなった4-3-3を前提に考えれば、質も量も物足りない。一時期の退団説は沈静化したとはいえ、C・ロナウドはすでに35歳。昨夏も売りに出した主役になりきれないディバラやイグアイン、怪我続きのD・コスタなどを換金要員に、ネイマールら一線級を狙う。
また、技術的なクオリティーが不足する中盤は、ポグバの復帰に前向きな姿勢。GKはドンナルンマが獲れるなら躊躇しないだろう。一方、今夏で契約切れのキエッリーニ、ブッフォンとは契約延長し、ロッカールームのリーダーシップを担保したい考えだ。
◆最重要強化ポイント:ポスト・ロナウド時代も見据えたアタッカー
夢はネイマールだ。本人がバルサ復帰を望んでいるのは周知の通りだが、その古巣はラウタロ獲りを優先。ユーベにもチャンスはあるだろう。C・ロナウドをCFに回せば2大スターの共存は可能だ。ポスト・イグアインになりうるG・ジェズスは、マンCのCL出場停止が正式決定すれば獲得に動くか。キエーザはD・コスタの後釜に打って付けのドリブラーで、昨夏に続いて引き抜きにチャレンジする。
◆強化ポイント2:インサイドハーフ/レジスタの一線級&若手
ポグバ本人は帰還を望んでおり、戦力的にはもちろんプラスになる。ただし、移籍金、年俸、代理人ライオラへの手数料など安い買い物ではなく、例えばネイマールとのダブル獲りはさすがに非現実的。予算バランス次第だろう。次善の策は、タイプが近いミリンコビッチ=サビッチだ。ピャニッチの代役が実質不在のレジスタには、トナーリにロカテッリと国産の若手逸材を狙う。
◆強化ポイント3:シュチェスニー売却を決断しうる若き大物守護神
現守護神のシュチェスニーとは2月11日に24年まで延長したが、より若くスター性もあるドンナルンマが市場に出れば獲得に動く構えだ。ただ、ミラン愛が極めて強い本人が、国内移籍を受け入れるかは不透明。また、ライバルはパリSGとマドリーで、移籍金と年俸のマネーゲームになればユーベは分が悪い。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載
今シーズンのユベントスは例年と比べて取りこぼしが多い。サッリ政権1年目ゆえのいわば“生みの苦しみ”だ。それでも26節を終えてセリエAは単独首位で、陣容に大きな不足があるわけではない。
とはいえ、CL制覇を狙うなら20年夏のベースアップは不可欠。最重要の強化ポイントは前線だ。4-3-1-2のトップ下でベルナルデスキとラムジーが期待を裏切り、後半戦になって再び基本システムとなった4-3-3を前提に考えれば、質も量も物足りない。一時期の退団説は沈静化したとはいえ、C・ロナウドはすでに35歳。昨夏も売りに出した主役になりきれないディバラやイグアイン、怪我続きのD・コスタなどを換金要員に、ネイマールら一線級を狙う。
また、技術的なクオリティーが不足する中盤は、ポグバの復帰に前向きな姿勢。GKはドンナルンマが獲れるなら躊躇しないだろう。一方、今夏で契約切れのキエッリーニ、ブッフォンとは契約延長し、ロッカールームのリーダーシップを担保したい考えだ。
◆最重要強化ポイント:ポスト・ロナウド時代も見据えたアタッカー
夢はネイマールだ。本人がバルサ復帰を望んでいるのは周知の通りだが、その古巣はラウタロ獲りを優先。ユーベにもチャンスはあるだろう。C・ロナウドをCFに回せば2大スターの共存は可能だ。ポスト・イグアインになりうるG・ジェズスは、マンCのCL出場停止が正式決定すれば獲得に動くか。キエーザはD・コスタの後釜に打って付けのドリブラーで、昨夏に続いて引き抜きにチャレンジする。
◆強化ポイント2:インサイドハーフ/レジスタの一線級&若手
ポグバ本人は帰還を望んでおり、戦力的にはもちろんプラスになる。ただし、移籍金、年俸、代理人ライオラへの手数料など安い買い物ではなく、例えばネイマールとのダブル獲りはさすがに非現実的。予算バランス次第だろう。次善の策は、タイプが近いミリンコビッチ=サビッチだ。ピャニッチの代役が実質不在のレジスタには、トナーリにロカテッリと国産の若手逸材を狙う。
◆強化ポイント3:シュチェスニー売却を決断しうる若き大物守護神
現守護神のシュチェスニーとは2月11日に24年まで延長したが、より若くスター性もあるドンナルンマが市場に出れば獲得に動く構えだ。ただ、ミラン愛が極めて強い本人が、国内移籍を受け入れるかは不透明。また、ライバルはパリSGとマドリーで、移籍金と年俸のマネーゲームになればユーベは分が悪い。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載