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Jリーグ・国内

開幕6戦でまさかの5敗…17位に沈む鹿島に救世主は現われるのか

小室功

2020.07.24

得点源として期待されていた上田が、湘南戦で負傷したのは大きな痛手だ。写真:徳原隆元

得点源として期待されていた上田が、湘南戦で負傷したのは大きな痛手だ。写真:徳原隆元

 チャンスは作っている。だが、思うようにゴールに結びついていない。

 ザーゴ新監督の下、新たな戦術に取り組む鹿島アントラーズが極端な決定力不足に悩んでいる。Jリーグの公式記録に基づくと、6節が終わった時点で、75本のシュートを放ちながら4得点。相手のオウンゴールを含めて、ここまで5得点にすぎないのだ。

 開幕のサンフレッチェ広島戦では、立ち上がり早々に新外国籍選手であるファン・アラーノのシュートが右ポストを叩いた。中断明けの川崎フロンターレ戦では、途中出場ながらJデビューとなった高卒ルーキーの染野唯月のシュートがクロスバーを直撃した。同じく川崎戦で、もうひとりの新外国籍選手であるエヴェラウドが、内田篤人からの右クロスに空振りするような形になってしまい、チャンスをふいにした。

 75本のうち、相手GKの好守に阻まれたシュートもあれば、決まってもおかしくないシュートもあった。だが、勝負の世界で“たら、れば”はご法度だ。現実に起こったことがすべて。“ないものねだり”をしても始まらない。兎にも角にもゴールという成果を上げて、この苦境から一刻も早く脱したいところだろう。

 ザーゴ監督は強気の姿勢を崩さず、こう言い続けていた。

「自分たちが目指しているサッカーに間違いはない。ゴールを決めるために必要なトレーニングも重ねている。ビッグクラブである鹿島にとって好ましい状況ではないが、自分たちの努力によって改善していくしかいない」
 
 継続は力なり。いや、継続こそ力なり。ボールを握って攻めきるサッカーというチームコンセプトを浸透させるべく、日々、邁進している。

 シーズン開幕当初は、どこかおぼつかなかった“ボールを握る力”も、今ではかなり改善されてきた。低い位置からパスをつなぎ、サイドチェンジを織り交ぜながら、最終局面に入っていくシーンは着実に増えている。

 ボールを握っているのか、握らされているのか。

 試合展開によって、また時間帯やスコアによって、その印象は異なるが、何はともあれ、最大の課題はポゼッションの先にあるのだろう。相手が後手に回るような崩しがあまり見られず、サイドからのクロスにしても守備組織がすでに整っているところに蹴り込む形が少なくない。アタッキングサードでの手詰まり感は否めない。
 

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