日本代表

「他のアジアの国には無理なことだ」ブラジルメディアが日本代表の“オール欧州組“編成に注目!一方で内容は「味気のない」と辛口

THE DIGEST編集部

2020.10.10

10番を背負った南野をはじめ、全メンバーが欧州組となった今回の日本代表に海外メディアも注目している。(C)Getty Images

 10月9日にオランダ・ユトレヒトで行なわれた日本とカメルーンの親善試合は、スコアレスドローに終わった。

 実に10か月ぶりの代表戦には、日本やカメルーンだけでなく他の海外メディアも関心を寄せており、ブラジルのメディア『globo.com』も、この両者チャンスに乏しかった一戦を詳しく報じている。

「4-4-2を採用した日本は、プレッシャーをかけて幾度もカメルーンのミスを誘発したが、それをうまく利用できなかった。南野拓実が最も積極的なプレーを見せ、チーム全体も親善試合の割には高いインテンシティを示したものの、選手間の信頼関係の欠如は明白で、ゴールのチャンスを生み出せなかった」

 前半についてこう綴った同メディアは、続けて「後半は3-4-3に変更。五輪代表のメインフォーメーションもA代表では初めてのものだったが、チームはこれで混乱することなく攻撃的になり、前半より多くの良いプレーを生み出した」と評した。

 日本の課題としては攻撃を挙げ、「大迫勇也のヘッド、原口元気のシュート、そして久保建英のFKと、チャンスはあったものの、その回数が少なすぎる。結局、誰も満足しない、味気のない0-0の試合だった。(13日の)コートジボワール戦では、さらに多くの変更やテストが行なわれるだろう」と辛口で締めている。
 
 記事内では各選手の採点もあり、最も高い「6.5」(それでも「中」程度の評価だが……)をつけられたのは、「守備力が高く、攻撃のチャンスも生み出した」右SBの酒井宏樹、「全くミスを犯さなかった」CBの吉田麻也、「後半から出場し、チームをより攻撃的にした」右WBの伊東純也の3人だった。

 同メディアはまた、日本がこの引き分けにより、対カメルーンの無敗(3勝2分け)・無失点(得点は5)を継続したことを記した他、今回の欧州遠征の招集メンバーが全員、欧州のクラブに所属しているということにも言及している。

「日本は、欧州でプレーする選手のみを呼び出した。これは、数年前だったら不可能だったことである。実際、他のアジアの国には無理なことだ」

 1998年フランス・ワールドカップでは海外クラブ所属選手がゼロだったのが、2002年日韓大会で4人、06年ドイツ大会で6人、10年南アフリカ大会で4人、14年ブラジル大会で12人、08年ロシア大会で15人と増え、ついに今回、欧州組率が100%と、日本サッカーの進歩を、サッカー大国のメディアは伝えた。

構成●THE DIGEST編集部
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