セレソンの至宝は、キャリアの岐路に立たされている。ネイマールのことだ。

　2017年の夏にバルセロナからパリ・サンジェルマンに史上最高額となる２億2200万ユーロ（約288億6000万円）で加入したブラジル代表FWネイマールだが、ピッチ外での話題が常に注目を集め続けている。

　とくに今夏は本人がバルセロナへの復帰に前向きな姿勢を見せ、クラブに対して、退団を申し出たこともあり、様々なパリSGのサポーターたちから痛烈なブーイングが飛び交う事態となっている。

　すでにチームには復帰し、リーグ・アンで２戦連続決勝弾を決めるなど、流石の実力を見せつけているネイマールだが、その態度に懐疑的な目を向ける識者は少なくない。元スペイン代表監督のビセンテ・デル・ボスケも、その一人だ。 　現地９月23日にスペインのラジオ局『Cadena Ser』の番組に出演したデル・ボスケは、ネイマールの奔放な振る舞いに対して、辛辣な言葉を寄せた。

「彼はピッチでは優れている。けど、それ以外ではナンセンスだ。あまりに多くの愚かなことを犯している」

　セレソンのエースをバッサリと斬ったデル・ボスケは、こうも言い放っている。

「ネイマールは見習うべきお手本ではないよ。選手としての彼はとても良いがね」

　スペインを二度のEURO制覇と１度のワールドカップ優勝に導いた“名将”デル・ボスケ。その言葉を覆すような振る舞いとプレーをネイマールは、この先、見せられるのか。その一挙手一投足に注目したい。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部