2017年、バルセロナから歴代最高額となる２億2200万ユーロ（約278億円）の移籍金でパリ・サンジェルマンの一員となったネイマール。以来、ブラジルの稀代のクラックは、時に怪我に泣き、時にその言動で物議を醸しながらも、花の都のビッグクラブで、主役として見る者を魅了している。

　同クラブで、これまでに８つのチームタイトルを獲得してきた彼は、リーグアン、国内カップ戦、チャンピオンズ・リーグといった全てのコンペティションの合計出場試合数が、22日のモンペリエ戦で100の“大台”に到達した（ちなみにサントスでは134試合、バルサでは186試合に出場）。

　節目の時を迎えたネイマールのパリでのキャリアについて、欧州のサッカー専門メディア『FOOTBALL CRITICS』が、データによってその能力の高さやチームへの貢献ぶりを振り返り、「２億2200万ユーロの価値がある」ことを証明している。
  　大台到達前の時点で同メディアが特集していたのは、やはり攻撃面の数値で、ネイマールの総得点数は80（モンペリエ戦で１点追加）。99試合での数値としては十分なものと言えるが、さらにシュートチャンスが得点に結びつく確率を示す「ゴール期待値（xG）」を用い、データ上で可能な得点は「63」と弾き出されたところを、実際にはそれを25％以上も上回るゴールを挙げたとして、彼の卓越した得点能力を称賛する。

　ちなみに、クリスチアーノ・ロナウドは同じ期間で97ゴールを挙げているが、xGは96。リオネル・メッシも141得点でxGは116と、“確率”ではネイマールに及ばない。299本のシュート中、199本を枠に飛ばしたブラジル人が、ゴール前での技術だけでなく、判断力にも優れていることの証明だという。

　また、チームメイトを活かす力も秀逸であり、チャンス・クリエイトの数は288、実際のアシストは42。172本のキーパス（いわゆる“アシスト未遂”）を通し、848回のドリブルでは58％の成功率を誇っている。C・ロナウドの記録は、チャンス・クリエイト142回、キーパス49本、ドリブル266回（成功率58％）である。