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海外サッカー

発端は昨年10月だった――久保建英のビジャレアル退団&ヘタフェ行きの「真実」 を地元メディアが明かす

THE DIGEST編集部

2021.01.11

ビジャレアルは12月上旬になると他のクラブに対して久保の移籍をオファーしていたという。(C)Getty Images

ビジャレアルは12月上旬になると他のクラブに対して久保の移籍をオファーしていたという。(C)Getty Images

 ビジャレアルを退団し、ヘタフェへレンタル移籍した久保建英。新天地でのデビューがいつになるのか注目されているが、現地メディアは1月11日(現地時間)のラ・リーガ第18節エルチェ戦で、早くも「アスロネス」のユニホームを身に纏った日本人選手を見られるかもしれないと報じている。

 雪の影響で開催が1日延びたこの一戦について、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「ホセ・ボルダラス監督は、彼らを頼りにすることができる」として、久保とカルレス・アレニャの新加入選手のメンバー入りの可能性に言及。「日本人選手はまだ練習に参加していないが、ボルダラス監督は彼を待ち望んでおり、招集するかもしれない」と綴った。

 このように、ヘタフェの一員として仕切り直しを図ることになった久保だが、改めて今回の移籍劇を検証する現地メディアもあり、マドリードのラジオ局『Cadena SER』は、ここまでの経緯の裏側などを明かしている。

 同メディアの『CARRUSEL CONFIDENTIAL』によると、事の発端は昨年10月。ウナイ・エメリ監督が久保への事前連絡なしに、メディアに対して「久保はピッチ上でもスターでなければならない」と語ったことで、これに衝撃を受けた久保側が所有元であるレアル・マドリーにコンタクトを取った。

 ビジャレアルは久保への信頼を明言し、1月での退団を否定し続けていたが、事実はそうではなく、12月上旬になるとラ・リーガの他のクラブに対し、選手へのサラリーとレンタル料の半額を合わせた300万ユーロ(約3億7000万円)で久保を移籍させようとオファーを出していた。
 
 このことを久保側は同メディアを通して知ったが、当初は信用せず、その後、フェルナンド・ロッチ会長が提示した幾つかの行き先には納得しなかったという。

 この後、ヘタフェが候補として浮上し、今回、移籍は成立したわけだが、以前から久保獲得の最大のネックといわれていた、ビジャレアルが要求する(といわれていた)レンタル料の半額について、実際にはそれをヘタフェが支払うことはなく、久保に絶対的な自由と選択権を与えたいと考えるマドリーとビジャレアルの間でのみ、金銭のやり取りは行なわれたと同メディアは伝えている。

 支出を最低限に抑えられたとされるヘタフェ。さらにマドリーとの契約には、久保の出場時間数などに関するペナルティー条項も含まれていないとのことである。

 ビジャレアルで慌ただしい日々を送った19歳の日本人。新たな我が家となったマドリードのクラブでは、落ち着いてプレーに集中できることを願いたいものだ。

構成●THE DIGEST編集部

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