海外サッカー

香川真司のPAOK入りを現地紙が大歓迎!「リーグのレベルをも上げる素晴らしい移籍」

THE DIGEST編集部

2021.01.28

香川は不調のシーズンを過ごすPAOKを浮上させられるか。

 ギリシャ1部のPAOKは1月27日(現地時間)、香川真司の獲得を発表。契約期間は1年半で、背番号がドルトムント、ベジクタシュ、サラゴサ時代同様の「23」となることも明かされている。

 昨年10月にサラゴサとの契約解除に合意してから、個人トレーニングを続けながら新たな所属クラブを探していた31歳のクリエイティブなMFが辿り着いたのは、エーゲ海沿いの歴史ある港町テッサロニキだった。

 1926年創設のPAOKは、ギリシャ・スーパーリーグ3回、国内カップ7回のタイトル歴を誇り、毎シーズンのようにオリンピアコス、AEKアテネなどと覇権を争っている強豪クラブのひとつ。今季序盤に退任したポルトガル人のアベル・フェレイラの後を継いだウルグアイ人のパブロ・ガルシアの下、4位(全26試合中19試合終了時点)からの巻き返しを狙っている。
 
 ようやく次なる活躍の場を手にした香川は、自身のSNSに「素晴らしい瞬間を一緒に共有することを楽しみにしています」と英語とギリシャ語でメッセージを送った他、クラブのYou Tubeチャンネルでは「良い準備をしてきたので早くピッチに立ち、自分の力を全てクラブに還元したい。伝統のあるクラブでユニホームを着て戦えることを誇りに思い、その覚悟を強く感じている」などと抱負を語った。

 また、PAOKは、公式サイトやSNSで彼のキャリアを詳しく紹介するとともに、「ようこそ、シンジ!」「香川真司がここにいる。PAOKファミリーへようこそ!」と日本語と英語で投稿して、歓迎の意を示している。

 昨夏から獲得を望んでいたドイツ人SDのオラフ・レッベは、「シンジはその経験とクオリティーで我々を助けてくれるだろう。彼にとってもクラブにとっても健全な解決策を見つけられて、とても嬉しく思う」と契約締結を喜び、懸念されるブランクによる試合勘の不安については「コンディションも良く、すぐに落ち着くだろう」と楽観視している(ドイツのスポーツ紙『Kicker』より)

 現地メディアの関心も高く、テッサロキニキのスポーツ紙『METROSPORT』は、ここまでフロントのミスなどもあって不調のシーズンを過ごし、ファンもストレスや怒りを溜めている状態にあったPAOKを、香川が変える可能性があると期待する。

「香川という"爆弾"が人々の怒りにブレーキをかけた」として、「日本のスーパースター」が歓迎されていることを伝える同メディアはまた、彼の到来によって日本やアジアからの関心が高まると予測し、商業的な側面でのメリットを強調。ユニホームの販売や、日本の市場を意識した動きが展開されるとも報じている。

 また首都アテネの日刊紙『Ethnos』は、「ブンデスリーガやプレミアリーグでパフォーマンスを披露した選手の到来は、PAOKの中盤を大幅に強化するというだけでなく、スーパーリーグのレベルをも上げるという意味で、素晴らしい移籍だ」と綴った。現地ですこぶる高い評価を受ける香川がどんなプレーを見せるのか、今から楽しみだ。

構成●THE DIGEST編集部

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