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首位攻防の「ミラノ・ダービー」にOBたちが様々な反応!マルディーニは「他の試合と変わらない」、ルムメニゲは「最も重要な一戦」

THE DIGEST編集部

2021.02.20

首位のインテルと2位のミラン。伝統のダービーがリーグの趨勢を占う一戦となる(C)Getty Images

 2月21日、セリエA第23節ではサン・シーロでミランとインテルによる、伝統の「ミラノ・ダービー」が開催されるが、今回のライバル同士の対峙は、これまでとは異なる重要性を帯びたものとなる。

 前節、首位のミランがスペツィアに不覚を取り、ラツィオを仕留めたインテルが順位を逆転させることに成功したが、22節を終えた段階で勝点わずか1差の両チームだけに、ローマやユベントスが背後から追っているとはいえ、この直接対決はスクデットの行方を左右する可能性があるものと見られている。

 つまり、伝統のダービーがリーグの趨勢を占う一戦となる。世界レベルの名門である2クラブだが、カルチョの長い歴史においては、実は彼らがタイトルを直接争うことになったシーズンはあまり多くない。

 現在はミランのスポーツディレクターを務めるレジェンドのパオロ・マルディーニはかつて、ミラノ・ダービーについて「伝統の一戦ということで精神面を試される場ではあるが、それ以外は他の試合と何ら変わりはない。インテルとの戦いによってタイトルが決したということがほとんどなかったから」と振り返っている。
 
 ちなみにミラノ勢でリーグの1位、2位を占めたシーズンは、これまで1950-51(優勝ミラン)、61-62(ミラン)、64-65(インテル)、70-71(インテル)、92-93(ミラン)、2010-11(ミラン)の6つだけで、コッパ・イタリアの決勝カードも76-77シーズン(ミラン)の1度きりである。チャンピオンズ・リーグでは、2002-03シーズンの準決勝(ミラン勝利で優勝)でこの対決が実現した。

 これだけ稀少な、優勝争いに影響を与えるダービーが今回、10年ぶりに実現したことに、多くの関係者やファンが感慨を覚えているようだ。近年はともに(特にミラン)低迷し、ユベントスの独走を許してきたことを思えば、それも当然だろう。

『TMWラジオ』のインタビューに応えた元インテルDFのアントニオ・パガニンは、元所属チームの首位奪取を喜ぶとともに、「これほど重要なミラノ・ダービーを再び見られるのは、とても素晴らしい」と語り、同じく元インテルでイタリア代表としてもアッズーリの堅守に貢献したCBのリッカルド・フェッリは、今回の対決の意義を以下のように訴えている(『Interlive.it』より)。

「私の現役時代(80~90年代)、ミラノ・ダービーは今以上に価値のあるもので、両チームは世界中から注目を集める主人公だった。その後はユベントスが長く覇権を握っていたが、今回の対決でミラノ・ダービーも少しは良いイメージを取り戻したかもしれない」