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「歴史に名を刻んだ!」堂安律&奥川雅也の“アベック弾”を現地メディアが称賛!快挙の背景にはふたりの裏話も

THE DIGEST編集部

2021.03.15

アベックゴールを決めた堂安(左)と奥川(右)。強豪レバークーゼンから白星を奪った。(C)Getty Images

 現地時間3月14日、ブンデスリーガ第25節が行なわれ、ビーレフェルトはレバークーゼンに2-1で勝利。2部との入れ替え戦に回る16位からひとつ順位を上げ、残留圏内の15位に浮上した。

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 この試合で注目すべきは、なんと言っても日本人選手の大活躍だ。

 ビーレフェルトには、代表でも主軸を担う堂安律と、ザルツブルクから今冬に加入した奥川雅也のふたりが所属しているが、17分に堂安がクロスに飛び込んで先制点を挙げると、57分には奥川がカウンターから追加点をマーク。終盤に1点返されたものの、ビーレフェルトは日本人コンビで手にしたリードを守り切り、格上から貴重な勝点3を奪った。

 このふたりの活躍に、サッカー専門メディア『BE SOCCER』は「日本人デュオがチームを組んで、ブンデスリーガで苦戦するビーレフェルトを奮い立たせ、サプライズへ導いた」と絶賛した。

 また、ドイツメディア『SPIEGEL』は、ふたりの得点の様子を以下のように振り返っている。堂安の先制点については、「ビーレフェルトの最初のチャンスで、ゲバウアーが右から鋭くエリア内にクロスを送った。堂安は相手のタプソバより速く、クロスバーの助けを借りてゴールを決めた」と報道。GKとの1対1を制した奥川は、「ルコキが2人の相手に打ち勝ち、ボールは奥川に渡った。彼はエリア内で完全にフリーで、キーパーのグリルはシュートを防げなかった」と伝えた。
 
 さらに、ドイツ専門誌『Kicker』も、「ビーレフェルトの日本人がブンデスリーガの歴史に名を刻んだ」という見出しで、堂安と奥川を取り上げている。というのも、日本人2人がそれぞれゴールを決めて、なおかつ勝利を収めたのは、ブンデスリーガではこれが初めてなのだという。2016年にはハノーファーで酒井宏樹と清武弘嗣が揃って得点したこともあったが、その試合は引き分けに終わっていた。

 同記事では、奥川のゴールシーンの裏話も語られている。奥川がボールを受けたとき、堂安もフリーで中央に入ってきており、「同胞の堂安へのパスを(自らシュートを打つよりも)好む選手もいる」場面だった。最終的にはシュートを放った判断について、奥川は、「堂安がシュート!と叫んでいた」と説明しているという。日本人同士のチームプレーが生んだゴールだったようだ。

 ビーレフェルトは1月の第17節シュツットガルト戦以来勝利がなく、今節がおよそ2か月ぶりの勝利となった。同記事はこの勝利を「7戦未勝利の後に、希望を確かにするものだ」と表現。勝点1の間に4チームがひしめく厳しい残留争いのさなかで、日本人コンビの活躍は昇格チームの希望の光になったようだ。

構成●THE DIGEST編集部
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