かつてJリーグでも活躍した“超人FW”フッキ。現在、母国ブラジルの古豪アトレチコ・ミネイロに在籍する彼の武器は、筋骨隆々の肉体から生み出されるパワフルなプレーだ。

　狭い局面でも相手DFを弾き飛ばし、強引に突破口をこじ開けるドリブルが十八番のフッキ。その源である鋼の肉体には、これまで公にされていない秘密があったようだ。

　現地時間３月19日、A・ミネイロの理学療法士でもあるロベルト・チアリ氏が、同クラブの専門メディア『TV Galo』の取材で、「フッキは１試合に５キロぐらいは体重が落ちている」と、元セレソン戦士の特異な体質を明らかにした。

　体重減のワケを「フッキが多汗だからだ」と言い切るチアリ氏は、こう補足している。

「汗をかくことが決して悪いというわけではない。実際、よく汗をかくアスリートは、汗という最も効率的なメカニズムで体温を放出している。この汗が蒸発すると、アスリートはより効率的に体温を下げることができるんだ」

【動画】Jリーグを席巻！ フッキが東京V時代に決めた強烈すぎるFK弾はこちら 　いわゆる“汗っかき”もあいまって肉体美を保持できるというフッキだが、同氏はその危険性も語っている。

「汗をかいて何キログラムも体重が減ることが問題なのではない。ただ、フッキの水分補給には特別な注意を払う必要があるね。実際に我々は脱水症状に陥る彼を見たことがある。だから、トレーニングや試合では他の選手たちより先に水やアイソトニック飲料(人間の体液の浸透圧とほぼ等しい飲み物)を取らせるように気にかけているよ。じゃないと身体が危険になるくらいの脱水状態になってしまうんだ」

　エネルギッシュかつパワフルなプレーで異彩を放ってきたフッキだが、周囲をアッといわせるフィジカルを保つためには、かなりのケアが必要なようだ。

構成●THE DIGEST編集部