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「来季はさらに序列を下げる」南野売却の可能性をリバプール地元紙が示唆。専門メディアはレッズ入りを「間違った移籍」

THE DIGEST編集部

2021.04.15

サウサンプトンでも出番を減らす南野の境遇は悪化の一途をたどっている。(C)Getty Images

 冬の移籍市場でリバプールからサウサンプトンへレンタル移籍した南野拓実。ニューカッスル戦やチェルシー戦でのファインゴールによって評価を上げ、今夏はこの2クラブに加え、獲得が噂されるセビージャら複数クラブによる争奪戦が繰り広げられるともいわれていたが、現在では少し状況が変わりつつあるようだ。

 サウサンプトンのラルフ・ハーゼンヒュットル監督は以前から注目していた南野を今冬に迎え入れられたことを喜び、さらに加入後すぐに彼が結果を出したことにも満足感を示していたが、間もなくするとボールを持たない場面での動きなどに苦言を呈するようになり、代表戦明けの2試合ではいずれも90分間ベンチに座らせることを選んだ。

 完全移籍については現時点でその意向はないと現地メディア『Hampshire Live』に語っており、またクラブとしてもエバートンからのレンタルプレーヤーであるセオ・ウォルコットの買い取りに的を絞っているとされ、南野との共闘は今季限りとなる可能性が高いという。
 
 一方、所有元のリバプールは南野を将来の主力選手と捉え、放出は考えていないと見られてきたが、クラブは今季苦戦を続けているチームの刷新を図るとされ、その資金調達のために南野も移籍市場に並ぶ可能性があると地元紙『Liverpool Echo』が報道。同メディアは放出候補としてレンタル選手を含む7人を選定。『transfermarkt』による市場価格の合計では8400万ポンド(約126億円)の収入が期待できるという。

 ジョエル・マティプ、アレックス・チェンバレン、ディボック・オリギ、マルコ・グルイッチ、ロリス・カリウス、タイウォ・アウォニィとともに名前を挙げられた南野について、同メディアは「サウサンプトンでいきなり2点を挙げて才能を開花させ、リバプールに復帰する可能性があった」としながらも、以下のように続けた。

「もしリバプールが今夏に前線の強化を狙っているのであれば、このチームで4試合しか先発出場していない南野は、アンフィールドでの序列をさらに下げることになるだろう。リバプールで来季を迎えた場合、この日本代表選手のプレーを多く見るのは困難となる」

 また、リバプールの専門メディア『LIVERPOOL.COM』は、クラブにとって誤りだった選手補強のひとつとして南野を挙げており、こちらも今夏の放出を肯定している。