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本田圭佑、ネフチ初勝利で評価上昇中!「理想的なパスを出せる」とクラブレジェンドが評価

THE DIGEST編集部

2021.04.19

ネフチのOBグルバノフは本田について、「試合を重ねることで、彼のクオリティーが見えるようになってきた」と語った。(C)Neftçi Baku

 4月17日(現地時間)、アゼルバイジャン・プレミアリーグ第23節が行なわれ、ネフチ・バクーはジラを4-0で撃破。3戦ぶりの勝利を飾った。

 直近5試合の対戦で1ゴールを挙げられなかった(2分け3敗)苦手な相手を本拠地バクセル・アレーナに迎えたネフチは、攻勢に試合を進めながらなかなかゴールに手が届かずにいたが、前半アディショナルに相手のバックパスをカットして先制すると、後半は過去の鬱憤を晴らすかのようにゴールショーを展開。素晴らしいダイレクトシュートなどで3点を追加して大勝し、同節で引き分けに終わった首位の宿敵カラバフFKに勝点1差と迫った。

「このチームの監督になって以来ベストの試合」とサミール・アッバソフ監督が満足感を示したこのホームゲームで、本田圭佑は2試合連続となるスタメン出場を果たし、主に右サイドで82分間プレーした。

 3点目に繋がるスルーパスなどチャンスメイクで貢献した他、自らも得点を狙って相手ゴール前に頻繁に現われた34歳は、前半に角度のない位置で2人のDFに挟まれながらヘディングシュートを放ったが、至近距離でGKにブロックされて初得点はならず。自身のSNSで「次は決める!」と誓った。

 なお、このジラ戦では在アゼルバイジャン日本大使館が観戦に訪れたことが現地メディアで報じられ、また日本の「RIZIN」にも参戦している総合格闘家のトフィック・ムサエフ、ヴガール・ケラモフが表敬訪問したことを本田がSNSで伝え、3ショットの写真を公開している。
 
 3試合目にして新天地での初勝利を飾った本田について、現地メディア『Haqqin.az』は「ゴールを記録することはまだできていないが、バクーのクラブは間違いなく彼から恩恵を受けている。今日の試合では、それが顕著だった」と高評価。また、ロシアのメディア『SPUTNIK』のアゼルバイジャン版は「ミランやCSKAモスクワでプレーした日本のスターが初勝利を祝った」と伝えた。

 本田については、加入時から厳しい目を向ける現地メディアも少なくなく、デビュー戦となった21節スムガイト戦では厳しい評価が並んだが、続くガバラ戦ではフィジカル面の問題を指摘する声もある一方で、持ち前のテクニックやチャンスメイクの能力、攻守での貢献を評価する声も聞こえるようになった。

 ネフチのレジェンドでもあるサマド・グルバノフは本田について、スピードが足りないことを不満な点に挙げながらも、「試合を重ねることで、彼のクオリティーが見えるようになってきた。優れた長距離シュートを放つ他、チームメイトに理想的なパスを出せる」として、徐々に調子を上げてきた日本から助っ人が、残りのシーズンでチームのキーマンになれると期待している(『apasport.az』より)。

 カラバフとのマッチレースとなった優勝争いは残り5試合。リーグ制覇を成し遂げるために到来した本田が、自らのゴール、アシストで勝利を呼び込み、8年ぶりの歓喜をネフチにもたらせるかが注目される。

構成●THE DIGEST編集部