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海外サッカー

「弱々しい…」南野拓実、3か月半ぶりのフル出場も厳しい声止まず。一方でリバプール専門メディアの見解は?

THE DIGEST編集部

2021.05.12

守備での献身的なプレーを披露した南野。だが、攻撃で変化を付けられなかった点には厳しい指摘が止まらない。(C)Getty Images

守備での献身的なプレーを披露した南野。だが、攻撃で変化を付けられなかった点には厳しい指摘が止まらない。(C)Getty Images

 現地時間5月11日、プレミアリーグ第32節の順延分が行なわれ、サウサンプトンは3-1でクリスタル・パレスを撃破。公式戦6試合ぶりの勝利を飾った。

 前日に降格3チームが確定していたため、プレミアリーグ残留を決めていた“セインツ(サウサンプトンの愛称)”は、開始2分にセットプレーからクリスティアン・ベンテケの先制ゴールを許すが、19分にダニー・イングスの振り向きざまのシュートで同点。後半開始3点でCKからチェ・アダムスが押し込んで勝ち越したホームチームは、攻勢を維持しながら75分にも抜け出したイングスが決め、勝負を決した。

 前半にPKを献上するも、GKフレイザー・フォースターが好反応で止めるなど、守備でも奮闘したセインツ。その中で、2試合ぶりに先発出場を果たした南野拓実も精力的なパフォーマンスを披露。今年2月6日のニューカッスル戦以来となるフル出場を果たした。

 所有元クラブであるリバプールとの対決となった前節は契約によりプレーを許されなかった日本人アタッカーは、主に右サイドで献身的なプレーを見せたが、攻撃面での違いを生み出せなかった。ファーストシュートは80分なってからであり、クロスやパスが幾度もブロックされたほか、フィジカル面での不利も感じさせた。

 地元メディア『Hampshire Live』は、「復帰した南野は非常に苦労した。プレーは弱々しく、創造性も発揮することなく、相手にポゼッションを譲っているように見えた」と厳しく記述。10点満点の採点ではチーム最低となる「4」で、他にもスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は「6」と及第点も、やはりチーム最低タイ。さらに公共放送『BBC』のファン投票による採点ではブービー(下はジェームズ・ウォード=プラウズ)と、いずれも低評価だった。

【動画】あのヴェンゲルも絶賛!南野がチェルシーから奪った“技あり弾”
 SNSの上がった現地ファンの声の中には、「よく走って頑張っていた」「後半は攻守で効果的なプレーが見られた」という好意的なものも見受けられたが、多くは「弱すぎる」「クロスを入れようとしてはブロックされている」「途中で交代すべきだった」「プレーが軽すぎる」「彼がしっかりパスを出していれば、4点目も取れたはず」など、やはり厳しい内容のものが目立った。

 なかには、「来季はいない選手をスタメン起用するのはおかしい」という書き込みもあったが、南野については最近、去就について様々な憶測が流れ、ラルフ・ハーゼンヒュットル監督のコメントからも、レンタル延長の可能性は極めて低いとされている。メディアやファンの関心は、来季、南野が再びレッズの一員となるか、あるいは売却されるかに寄せられているようだ。

 リバプールの専門メディア『THIS IS ANFIELD』は、約20000万人のファンを対象にしたアンケートでこの件を問うたところ、半数を超える52%が「残留」を支持。理由は様々だが、多くは南野が高いポテンシャルを秘めているにもかかわらず、リバプールでは十分なプレー時間が与えられていないと感じているようである。一方、48%の「売却」支持派には、単純に実力不足と見る者や、ビッグネーム獲得のために資金調達を重視する者がいた。

 すでに、クラブ間でも南の去就をめぐって動きは始まっているようだが、今後、有意義なキャリアを過ごすためにも、南野にとってサウサンプトンでの残りの3試合は、消化試合などではなく、重要なアピールの場となるはずだ。

構成●THE DIGEST編集部
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