いまから約15年前、スウェーデン人監督のスベン・ゴラン・エリクソンが率いたイングランド代表は、2006年のドイツ・ワールドカップに参戦。史上最強の呼び声も高い精鋭軍団で、自国開催となった1966年大会以来となる世界制覇を目ざしていた。
リオ・ファーディナンド、ジョン・テリー、アシュリー・コール、デイビッド・ベッカム、フランク・ランパード、スティーブン・ジェラード、ウェイン・ルーニー……。文字通り、豪華絢爛なタレントたちを攻守に揃えたスリーライオンズ(イングランド代表の愛称)だったが、結果はベスト8敗退。若き日のクリスチアーノ・ロナウドを擁するポルトガルにPK戦の末、敗れ去ったのである。
のちにエリクソンが「我々より良いと思ったチームは多くなかった。我々はドイツ・ワールドカップで勝てたはずだった」と嘆いたほど。そんな当時のイングランド代表チームが、失意のポルトガル戦後に、死の危機に瀕していたというのだから驚きだ。
その驚愕エピソードを披露したのは、元マンチェスター・ユナイテッドのファーディナンドだ。代表チームの精神的支柱でもあった男は、英紙『The Sun』に対して、「ポルトガルに打ちのめされた後に乗り込んだ飛行機で、最悪のフライトを経験したよ。あれ以上の恐怖体験はない」と回想した。
「あの日は、酷い悪天候で、僕らが乗った飛行機は大揺れだったんだ。これは冗談じゃなく、みんなが泣いていたよ。荷物も散乱していたし、スチュワーデスたちの顔を見た時に『これは現実だ』と確信した。石のように強張りながら、『やばい、どうしよう』って顔をしていたからね」
乱気流に巻き込まれた影響もあって、「本当に墜落するかと思った」というファーディナンドは、当時のチームメイトたちの様子も明かしている。
「普段の僕らは本当に冷静なんだけど、あの時ばかりは、誰もが恐がっていた。僕の近くにはルーニーとジェラード、それから彼らの家族がいたんだけど、みんなが泣き叫んでいた。大会後で精神状態も良くなかったから、まさにカオスの状態だったよ」
その後、なんとか無事に帰国したイングランド代表。ある程度の期間を経たいまだからこそ、ファーディナンドもこうして振り返られるのだろう。
構成●THE DIGEST編集部
リオ・ファーディナンド、ジョン・テリー、アシュリー・コール、デイビッド・ベッカム、フランク・ランパード、スティーブン・ジェラード、ウェイン・ルーニー……。文字通り、豪華絢爛なタレントたちを攻守に揃えたスリーライオンズ(イングランド代表の愛称)だったが、結果はベスト8敗退。若き日のクリスチアーノ・ロナウドを擁するポルトガルにPK戦の末、敗れ去ったのである。
のちにエリクソンが「我々より良いと思ったチームは多くなかった。我々はドイツ・ワールドカップで勝てたはずだった」と嘆いたほど。そんな当時のイングランド代表チームが、失意のポルトガル戦後に、死の危機に瀕していたというのだから驚きだ。
その驚愕エピソードを披露したのは、元マンチェスター・ユナイテッドのファーディナンドだ。代表チームの精神的支柱でもあった男は、英紙『The Sun』に対して、「ポルトガルに打ちのめされた後に乗り込んだ飛行機で、最悪のフライトを経験したよ。あれ以上の恐怖体験はない」と回想した。
「あの日は、酷い悪天候で、僕らが乗った飛行機は大揺れだったんだ。これは冗談じゃなく、みんなが泣いていたよ。荷物も散乱していたし、スチュワーデスたちの顔を見た時に『これは現実だ』と確信した。石のように強張りながら、『やばい、どうしよう』って顔をしていたからね」
乱気流に巻き込まれた影響もあって、「本当に墜落するかと思った」というファーディナンドは、当時のチームメイトたちの様子も明かしている。
「普段の僕らは本当に冷静なんだけど、あの時ばかりは、誰もが恐がっていた。僕の近くにはルーニーとジェラード、それから彼らの家族がいたんだけど、みんなが泣き叫んでいた。大会後で精神状態も良くなかったから、まさにカオスの状態だったよ」
その後、なんとか無事に帰国したイングランド代表。ある程度の期間を経たいまだからこそ、ファーディナンドもこうして振り返られるのだろう。
構成●THE DIGEST編集部