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「相手に恐怖の種を蒔いた」随所で“輝きを放った”久保建英のプレーを現地メディアが高評価!

THE DIGEST編集部

2021.08.22

スタメン出場した久保への評価はまずまずだ。(C)Getty Images

 8月21日(現地時間)に行なわれたラ・リーガ第2節でマジョルカはアラベスに1-0で勝利。久保建英はスタメンを飾り、88分までプレーして、チームの今季初勝利に貢献している。

 トップ下に入った20歳の日本人選手は、攻撃に絡む回数は多くはなかったものの、チャンスメイクやドリブル、パスなどで効果的なプレーを見せ、また献身的な守備など、フィジカル面での進化を感じさせた。そして、徐々に攻撃でも持ち味を発揮し、得点機の創出や鋭い突破などを披露してみせた。

 ルイス・ガルシア・プラザ監督から「クボの現状に満足している。もっと野心を持ち、敵陣深くに攻め入ってほしいとは思っているが、彼が我々のチームにいることを嬉しく思うし、多くのものをもたらすだろう」と称賛され、また期待を寄せられた久保について、スペイン・メディアの評価は様々で、マドリードのスポーツ紙『AS』は及第点以上となる「2」(3点満点中)。これは、最高点「3」のフェル・ニーニョに次ぐもので、他の6選手と並ぶものである。

 対して、同じマドリードのスポーツ紙『MARCA』は試合自体を低調なものと評価したこともあり、久保についても「1点」と厳しかったが、記事の中では「リズムのない試合の中で、クボと(アラベスの)マヌ・ガルシアだけが輝きを放った。彼らのスパイクをボールが経由するたびに、試合の風景が一変した」と伝えた他、「前半はアラベスに集中力の欠如が見られ、ドゥアルテとルジューヌのミスを突いて、ジョルディ・ムボウラやクボがゴールに近づいた」とも綴っている。
 
 他にも、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は「クボはダニ・ロドリゲスとともに攻撃の司令塔として、相手にとっての恐怖の種を蒔いた」。マジョルカの地元紙『Ultima Hora』は「個々のミスが多かった前半で、クボは繊細なキックで、プレースキックからムボウラの惜しいヘディングシュートを引き出した」、またマジョルカの総合メディア『Majorca Daily Bulletin』も「マジョルカの最初のチャンスを演出した」と、それぞれが報じた。

 この試合では、クオリティーの高さを示す一方で、シュート数ゼロに終わった久保。指揮官が言うように、今後、より相手ゴールに近い位置でプレーし、フィニッシュにも絡むようになれば、より多くのチームにとっては効果的な攻撃が展開され、得点が量産される可能性も十分だろう。組織力の熟成とともに、彼とマジョルカがどのようなパフォーマンスするかが興味深い。

構成●THE DIGEST編集部