日本代表

「現状に満足している」初先発の久保建英に指揮官の評価は上々!「もっと野心を持ち、攻め入ってほしい」とも

THE DIGEST編集部

2021.08.23

スタメン出場で勝利に貢献した久保。次節では攻撃面での存在感を示したい。(C)Getty Images

 ラ・リーガ第2節が8月21日(現地時間)に行なわれ、マジョルカはアラベスに1-0で勝利し、今季初勝利を飾った。

 開幕戦で強豪ベティスから勝点1を奪った昇格組は、初勝利を狙う敵地でのアラベス戦で久保建英が今季初スタメン。なお、今季アラベスに加入した原大智(FC東京時代の同僚)はベンチ外となり、日本人対決は実現しなかった。

 序盤はホームチームに主導権を握られたマジョルカの中で、トップ下に入った久保は、あまり攻撃には絡めない分、献身的な守備でチームに貢献。そして、徐々に攻撃でも持ち味を発揮し、得点機の創出や鋭い突破などを披露してみせた。試合は、途中からピッチに立った新加入のフェル・ニーニョが80分、サルバ・セビージャの縦パスから、相手GKの頭上を抜くシュートで決勝点を決めた。

 F・ニーニョの父親フェナンド・ニーニョ・ベハラノは1998年から7年間、CBとしてマジョルカに在籍し、ラ・リーガでの149試合で2得点を記録しているが、息子は新天地デビュー戦で、しかも決勝点という非常に価値の高い仕事をいきなりやってのけた。交代出場直後には、相手DFルベン・ドゥアルテのファウルを誘って退場に追い込むなど、貢献度は非常に高かった。
 
 そのF・ニーニョとはビジャレアル時代の同僚であり、同年代という仲が良いという久保は88分でベンチに退いたこの試合を振り返り、自身のSNSで「勝てて良かった。大事なのはこっから。」(原文ママ)と投稿している。

 そんな彼に対し、ルイス・ガルシア・プラザ監督は「今、久保は調子を上げているところだ。誰もが彼のことを知っているチームに加入したという良い状況の中で、様々なことを吸収している。私は、久保の現状に満足している。もっと野心を持ち、敵陣深くに攻め入ってほしいとは思っているが、彼が我々のチームにいることを嬉しく思うし、多くのものをもたらすだろう」と、助っ人の現状をポジティブに語るとともに、今後へ期待を寄せている(スペイン・マドリードのスポーツ紙『MARCA』より)。

 ちなみにこの試合では、38分に相手DFフロラン・ルジューヌのトラップミスを久保が突いてボールを奪った際に倒され、決定機阻止の形となったにもかかわらず、ルジューヌは警告で済んだことに、本人は不満を抱いていたようで、L・ガルシア監督は「久保はあの場面について怒っており、レッドカードものだったと言っていた」と明かした。

構成●THE DIGEST編集部