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海外サッカー

グラマラスな常勝軍団の領域に!? C・ロナウドの復帰はマンチェスター・Uに何をもたらしたのか【現地発】

ジェイミー・ジャクソン

2021.09.28

復帰戦でいきなりゴラッソをねじ込んだC・ロナウド。そこから好調を維持し続けるカリスマを現地記者はどう見るのか。(C)Getty Images

復帰戦でいきなりゴラッソをねじ込んだC・ロナウド。そこから好調を維持し続けるカリスマを現地記者はどう見るのか。(C)Getty Images

 私は元々、クリスチアーノ・ロナウドのマンチェスター・ユナイテッド復帰に賛成だった。あくまで開幕間もない現時点での話だが、この考えが間違いでなかったのは、すでに数字でも証明されている。
【動画】マンUファンが熱狂! C・ロナウドの再デビュー弾をチェック

 プレミアリーグで3戦3得点、チャンピオンズ・リーグ(CL)でも開幕節で、いきなりゴールを決めている。もちろん、ここからどうなるかが最重要事項なのは理解しているが、怪我などで長期離脱さえしなければ、彼がゴールを量産するのは確実だろう。

 ユナイテッドにとって素晴らしい補強となったのは言うまでない。

 移籍金は総額2000万ポンド(約30億円)、加えて決して安くはない巨額なサラリーも支払わなくてはならない。しかし、だ。C・ロナウドはただのトップクラスの選手ではない。フットボーラーとして高い意識を保ち続け、己とチームが成長するためなら飽くなき努力を惜しまない男だ。チームにゴールをもたらすだけではなく、周りの選手にも好影響をもたらすのは間違いなしである。

 振り返ってみれば、ファーギー(ファーガソン元監督の愛称)がいなくなってからのマンチェスター・Uは移籍市場で失敗を繰り返してきた。2013年の夏に獲得したマルアン・フェライニに始まり、すでに膝にガタがきていたセバスティアン・シュヴァインシュタイガー、殻を破れなかったモルガン・シュネデルランやメンフィス・デパイなどが、その代表例だろう。

 だが、C・ロナウドの獲得はここ数年の大物たちの加入とは一線を画す。長く苦しんできたレッドデビルズに一閃の光をもたらし、オレ・グンナー・スールシャール監督の掲げる盟主復権を果たすためにも、これ以上にない素材なのだ。
 
 もちろん、結果を出さなければ、スールシャール監督もクラブから三下り半を突き付けられる可能性がある。それでも総合的かつ客観的に考えても、C・ロナウド獲得はポジティブな材料にしか見えない。

 一部では、成長著しいメイソン・グリーンウッドをはじめとする若手の出場機会を少なくするという声も聞かれる。だが、そもそもグリーンウッドはC・ロナウドとは異なるポジションでプレーしており、ここまでは互いに調和が取れているように見える。

 グリーンウッドにとって百害あって一利なし。万が一19歳のイングランド代表FWや、もうひとりのホープであるマーカス・ラシュフォードの出場機会が大幅に減少するようであれば、それはほかの選手がしっかりと結果を出しているからに他ならない。

 思い出してほしいのが、ズラタン・イブラヒモビッチがマンチェスター・Uにやってきた16-17シーズンだ。当時、今のC・ロナウドより1歳若い35歳でプレミアリーグ初挑戦を果たした大型CFは、大黒柱としてチームをけん引し、公式戦で27ゴールを決めた。その間にティーンエージャーだったラッシュフォードは着実に成長を遂げていった。
 
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