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日本代表

「モリヤスは生き残った」豪メディアは大型連勝が止まった日本戦の敗北をどう見た?「アジアのライバルへの恐怖は続く」

THE DIGEST編集部

2021.10.13

田中(17番)の一撃もあってオーストラリアに辛勝を飾った日本。そのパフォーマンスを相手メディアはどう見たのか。(C)Getty Images

田中(17番)の一撃もあってオーストラリアに辛勝を飾った日本。そのパフォーマンスを相手メディアはどう見たのか。(C)Getty Images

 文字通りの崖っぷちに立たされたサムライブルーが、薄氷の勝利をあげた。

 10月12日に埼玉スタジアムで開催されたカタール・ワールドカップのアジア最終予選、日本代表とオーストラリア代表の一戦は、劇的な2-1でホームチームが勝点3を手にした。

 まさに激闘だった。8分に田中碧のゴールで幸先よく先制した日本だったが、その後は追加点を奪えずにいると次第に守勢に。そして70分にアルディン・フルスティッチに力強いFKをねじ込まれて1-1とされてしまう。しかし、万事休すと思われた86分、途中出場の浅野拓磨のショットが相手DFアジズ・ベヒッチのオウンゴールを誘発。土壇場で勝利を手繰り寄せたのである。

 試合後のフラッシュインタビューで「日本サッカーの進退がかかっていた試合」と田中が漏らしたように、危機的な状況にあった日本にとってはこれ以上ない結果だ。一方、ワールドカップ予選で11連勝の快進撃を食い止められたオーストラリアにとっては、「つらい」(GKマシュー・ライアン談)黒星となった。

 オーストラリア国内での反響は、ネガティブなものが目立っている。アデレードの日刊紙『The Advertiser』は、「サッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)の信じられないほどの連勝は悲痛な形で終わりを迎えた」と銘打ったマッチサマリーにおいて、こう記している。

「我々の連続無敗記録は最も無残な結末を迎えた。85分にアジズ・ベヒッチが決めたオウンゴールで、日本が2-1の勝利を収めたことによって途絶えてしまったのだ。このサムライブルーに対する痛恨の敗北でアジアのライバルに対する恐怖は続くことになった」
 
 また、英紙『The Guardian』のオーストラリア版は、「解任の可能性すらも指摘されたモリヤスはふたたび生き残った。この日本の勝利は、グループBを混戦模様に戻した」としたレポートで、皮肉交じりに評している。

「敗北はいつか訪れる。11連勝中だったオーストラリアは、古き良きライバルの日本に敗れて連勝を止められた。モリヤスのチームがより効率的にチャンスを活かした結果である。たしかにオーストラリアにとっては引き分けが妥当だともいえるが、ベヒッチのオウンゴールという悲惨な形でそれは消え去ったのだから仕方がない」

 なんとか勝利をもぎ取り、自力でのワールドカップ出場に望みを繋いだ日本。この勢いをベトナム(11日)とオマーン(16日)と対戦する11月の代表シリーズまで持続させられるかが注目される。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】田中が決めた見事な代表初得点&浅野が呼び込んだ劇的なオウンゴール
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