日本代表

「日本は集中する時間がない」サッカー日本代表の現状をベトナム紙が分析。主力選手のコンディション不安にも言及

THE DIGEST編集部

2021.11.04

怪我の状況が心配された大迫だが、Jリーグでプレーしており、代表での出場も可能なようだ。(C)Getty Images

 ワールドカップ・アジア最終予選の戦いが迫っている。4戦を終え、ここまで2勝2敗でグループA3位につける日本代表は11月11日にベトナム代表と、16日にはオマーン代表とそれぞれアウェーで試合を行なう。

 10月のサウジアラビア代表戦で手痛い2敗目を喫している日本代表は、今なお崖っぷちの状態であることに変わりはない。また、久保建英(マジョルカ)、堂安律(PSV)といった主力メンバーを欠き、ベストメンバーで挑むには難しいチーム状況だ。

 加えて、今回はアウェーでの連戦、これまで以上に厳しい戦いが予想される。

 特に初戦となるベトナム代表との戦いは、日本代表にとって様々な重圧を抱えながらの試合になるだろう。

 ベトナムは最終予選でここまで0勝4敗、グループ最下位に沈んでいる。だがオーストラリアや中国とのゲームでは接戦を演じるなど、チーム力は決して低くはない。また11月2日にはU-23ベトナム代表がAFC U23アジアカップ予選でミャンマー代表に勝利、来年6月のU23アジアカップ本大会への出場を決めており、ベトナム国内のサッカーへの雰囲気は熱を帯びている。
 
 そのベトナム代表を後押しするかの如くホームでの最終予選を前に、ベトナム紙『SPORTS&CULTUREE』は日本代表との戦いを見据えるトピックを掲載している。

 記事の冒頭では「11月11日の試合に日本代表が集中するために僅かしかない」と綴り、メンバー発表から代表合宿などの日程を伝えながら日本の戦力を分析。その上で「日本サッカー協会は11月4日に代表メンバーを発表し、合宿に突入するものの、一部の欧州所属選手は合流が遅れるだろう」として、全体での練習が極めて短い期間となる事を予想している。

 また現在、負傷によりクラブでも戦列を離れている久保建英や、故障明けの大迫勇也の名前を挙げ「負傷者の欠場なども考えられ、最強チームを組むことは困難」と日本代表の主力選手のコンディションが完全ではないことについても指摘した。

 記事の中ではベトナム代表は国内で長く準備を行なっているとも伝えており、日本代表との全体での活動期間の違いにおいてのベトナムの優位性も説いている。

 負けることが許されない日本に対し、恐れることなくホーム戦いでの戦いを挑んでくるベトナムは、未知の力を秘める不気味な存在として、我々の前に大きく立ちはだかるのではないだろうか。

構成●THE DIGEST編集部