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プレミアの“洗礼”!? 元マンU戦士が冨安健洋への踏みつけプレーを分析「間違いなく意図的だった。でも、落ち度はない」

THE DIGEST編集部

2021.12.08

顎下にスパイクされた跡がくっきりと残っている冨安(左)。しかし、これに対してネビル(右)は、元プレミアリーガーとしての見解を示した。(C)Getty Images

 フットボールの母国で起きたプレーが物議を醸している。

 波紋を広げているのは、現地時間12月6日に行なわれたプレミアリーグ第15節、アーセナル対エバートンの一戦での28分に起きたワンシーンだ。

 アーセナルの右サイドバックとして先発出場を果たした冨安健洋が、右サイドのタッチライン際で相手MFアランと競り合って転倒。この場面で倒れた23歳の日本代表DFに対し、近くにいたイングランド代表DFのベン・ゴッドフリーが顔を踏みつけたのだ。

 顎にスパイクを入れられて傷を負った冨安は出血。すぐさまマイク・ディーン主審がプレーを止め、VARが介入されたが、ゴッドフリーにはお咎めもなく、ノーファウルで試合は続行された。

 1-2でアーセナルが敗れた試合後、英紙『The Sun』が「ゴッドフリーに足裏で顔を踏まれながら、顎を切る負傷だけで済んだのはラッキーだった」と振り返ったように、23歳のイングランド人DFのプレーは明らかに遅れてスパイクを入れており、危険極まりない行為とも言える。それだけに周囲からはレフェリーのジャッジに対する異論が噴出した。
 
「ゴッドフリーは明らかにアクシデントに見せようとしているね」

 試合後に英衛星放送『Sky Sports』のハイライト番組で、そう分析したのは、元マンチェスター・ユナイテッドのDFであるガリー・ネビルだ。プレミアリーグで数多の修羅場をくぐり抜けてきた名手は、次のように持論を展開した。

「彼が間違いなく意図的だった。トミヤスがそこにいることは分かっていたと思う。スローモーションの映像は実にフェアなものだ。彼はまるで『アクシデントだよ』と言いたげなリアクションをしているじゃないか。プロとして生きてきた者として、彼がわざとやったのは100パーセント間違いない」

 あのアレックス・ファーガソンの薫陶を受けた百戦錬磨のネビル。だが、彼は「レフェリーがなぜカードを出さなかったかは理解できるよ」と、ディーン主審の最終的な判定に一定の理解を示した。

「VARによるチェックが『これはアクシデントだ』と見なした理由は理解できるよ。ハイライトを見る限りでは意図的だとは証明できないし、明確な落ち度もないからね。我々はプロとしては分かるんだ。ゴッドフリーのプレーは意図的だったとね。だけど、なぜレッドではないのかも分かる」

 激しい肉弾戦が常でもあるプレミアリーグ。その大舞台を生き抜いてきたレジェンドの言葉を聞くに、冨安への愚行はある意味で"洗礼"と言えるプレーなのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】冨安がゴッドフリーに顔を踏みつけられた決定的瞬間! VARチェックではノーファウルになったが…
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