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モウリーニョ、新・欧州3大カップ完全制覇一番乗り!3人目の偉業に「この勝利はローマの歴史だが、私の歴史でもある」と涙

THE DIGEST編集部

2022.05.27

初代王者に輝いたローマ。試合後、モウリーニョ監督はうれし涙を流した。(C)Getty Images

 現地時間5月25日、今季より新設された欧州カップ戦「ヨーロッパ・カンファレンス・リーグ(ECL)」の決勝が行なわれ、イタリアのローマが1-0でオランダのフェイエノールトを下し、初代王者に輝いた。

【動画】ローマがECL初代王者に!ザニオーロの決勝弾をチェック

 アルバニア・ティラナのエア・アルバニア・スタジアムで行なわれた一戦。ローマは32分にジャンルカ・マンチーニのミドルパスをゴール前のニコロ・ザニオーロが胸トラップで落として先制点を奪うと、その後はフェイエノールトの再三のチャンスをGKルイ・パトリシオが防ぎ、最後までリードを守り切ってみせた。

 これまで欧州カップ戦では、1983-84シーズンにチャンピオンズ・カップ(現リーグ)、90-91シーズンにUEFAカップ(ヨーロッパリーグ=ELの前身)で決勝に進むも、前者では本拠地オリンピコでの試合というアドバンテージを得ながらもリバプールにPK戦の末に敗れ、後者はインテルとの同国対決を落とし、栄冠に手が届かずにいた。

 そして"三度目の正直"でついに悲願成就となった(ちなみにかつて行なわれていたインターシティーズ・フェアーズカップ、アングロ・イタリア・カップといった非公式のカップ戦では優勝経験あり)。

 98-99シーズンに各国国内カップ王者の欧州一を決めるカップウィナーズ・カップ(ちなみに最後の王者はラツィオ)が廃止されてから、23年ぶりに新設された第3の欧州カップ戦を制したローマは、2007-08シーズンのコッパ・イタリア以来となるタイトル獲得に喜びを爆発させた。嬉しさのあまり涙を隠さなかったひとりが、今季よりチームを率いている名将ジョゼ・モウリーニョ氏だ。
 
 準決勝レスター戦の後にも感極まって涙を流し、「この大会は、我々にとってのCLだ」と語って、CLやELよりも出場条件が低いコンペティションに対しても並々ならぬタイトル獲得への執着心を見せていた。そんなポルトガル人監督は、決勝戦後の英スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』に対し、「多くのことが頭の中を駆けめぐっている」と声を詰まらせながら、以下のように続けている。

「我々は歴史を創った。最初から、ECL優勝が達成可能な目標であることは理解していた。たとえ、試合が進むにつれて強い相手とぶつかるようになってからも、それは変わらなかった。これは、我々が狙っていたコンペティションだった。そして、主な目標のひとつだった来季のEL出場権も、我々は(セリエA6位として)獲得してみせた」

「私は今後も、ローマで指揮を執り続ける。たとえ、どんな噂が流れているとしても、それは疑いのないことだ。ここに留まり続けたい。今、必要としているのは、我々のオーナーが新たなシーズンに向けて、何を望んでいるのかを把握することだ。我々は今、素晴らしいプロジェクトに沿って動いており、それがどうなるかだけは知っておく必要がある。この勝利はローマの歴史だが、私の歴史でもある」
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