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日本代表

米国投資会社が1500億円超でミラン買収! マルディーニらフロントは残留。予算アップやエンターテイメント性向上に期待も

THE DIGEST編集部

2022.06.03

今シーズン、11年ぶりのスクデット奪還を果たしたミラン。今回の買収劇でチーム強化とともにエンターテイメント性にも拍車がかかるか。(C) Getty Images

今シーズン、11年ぶりのスクデット奪還を果たしたミラン。今回の買収劇でチーム強化とともにエンターテイメント性にも拍車がかかるか。(C) Getty Images

 6月1日、アメリカ投資ファンドの「エリオット・マネジメント」が、所有するイタリアのクラブであるACミランを、同じくアメリカの投資会社「レッドバード・キャピタル・パートナーズ」に12億ユーロ(約1560億円)で売却することで合意に達したと発表した。

 レッドバードは、イングランドのリバプール、米国MLBのボストン・レッドソックス、NHLのピッツバーグ・ペンギンズを所有するフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)の株式を10%保有している他、クリケットをはじめとするインドのスポーツ・プラットホーム「ドリームスポーツ」を管理。サッカーでは、フランスのトゥールーズの筆頭株主(85%)でもある。
 
 このたび、ミランの株式の70%を新たに手にしたこの米国ファンドの創設者にしてCEOである、イタリア系アメリカ人のジェリー・カルディナーレ氏は、ミランの本部である「カーサミラン」から、世界に向けて最初のメッセージを送った。

「私は自分の役割を意識し、謙虚にミラノにやって来た。私とレッドバードの役割は、このクラブの素晴らしい守護者になることだ。それはファンに対する責任でもある。ここ(カーサミラン内のミュージアム)で展示されている歴史に沿って、クラブをさらに高いレベルに引き上げたいと考えている。 このクラブの歴史を振り返ると、将来、それを再現するという素晴らしいタスクがあることに気づく。私が使用する言葉は、責任、特権、そして名誉だ」

「我々を歓迎してくれたファンに感謝する。やるべきことは認識している。それは、彼らのクラブの優れたスチュワードになることだ。私は勝つことが好きであり、負けるのが嫌いだ。ミラノの街と、ファンと、ここで見た歴史に相応しい未来を築くため、名誉と誠実さをもって、勝つために可能な限りのことをすると約束する。ミランのサポーターの一員になるのが待ちきれない」

 一方、これまでミランを所有してきたエリオットは、今後も少数株主(30%)として取締役会の席を保持することを発表するとともに、次のような声明を出した。
「我々の経営は2018年に始まったが、当時、このような明確な“革命”を期待する者はほとんどいなかった。我々はミランの財政の安定、堅実な管理、成功を約束し、数々の改革によって将来の成功のための基盤を築いてきた。(中略)この壮大なクラブの所有者となることは光栄だったが、それが何よりもミラノの人々のものであることを忘れることはなかった。我々は彼らに感謝する」

 そして、レッドバード、エリオットはともに、ここまでフロントとしてチームの運営や強化に従事し、今季のスクデット獲得に裏方として大貢献を果たしてきた、パオロ・スカローニ会長、イバン・ガジディスCEO、スポーツディレクターのパオロ・マルディーニ、リッキー・マサラ、スカウト責任者のジョフレイ・モンカダらは揃って残留することも明らかにしている。
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