フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、6月4日付の日刊紙『Le Parisien』のロングインタビュー内で、フランス代表FWキリアン・エムバペが先日、レアル・マドリー移籍が確定とされていた状況から、一転してパリ・サンジェルマン残留を発表した一件に言及している。
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サッカー界を驚かせ、マドリーを大いに怒らせた、この23歳の“翻意”の原因としては、4000万ユーロ(約52億円)といわれる高額年俸での3年契約という好条件に加え、チームの編成にも関与できる権利を与えられたことの他、同クラブを所有するカタール、そして同国との関係を重視するフランス政府の意向なども挙げられていた。
そして、仏大統領は「今回のエムバペ残留に関していかなる役割を果たしたか?」との『Le Parisien』紙の質問に対して「彼とは話し合いを行なった」として、「非公式でフレンドリーな形で、単純にフランスに留まるよう進言しただけだ」と明かし、「国を守るのは大統領の役割である」とも語っている。
そのために「頻繁なコンタクトで」「良いアドバイス」(ともにエムバペ談)を送った44歳の若い国家元首だが、しかし「私がいかなるトランスファーにも介入していないことを保証する。多くの国民と同様、スポーツに関しては良い試合を観戦し、好きなチームをサポートすることが、私の望みだ。そして私の場合、それはオリンピック・マルセイユである」として、圧力や強要ではなかったとも強調した。
このニュースは国内外のメディアが一斉に報道したが、スペインではマドリードに拠点を構えるスポーツ紙『AS』が「マクロンは力を行使した」、『MARCA』は「マクロンは『エムバペ事件』に介入。『エムバペがその将来を決める前に、私は彼と会話をした」』と“介入”があったと断定。他にも日刊紙『El Imparcial』は「フランス大統領はマドリーと契約しないよう、選手にプレッシャーをかけたことを認めた」と、複数のメディアが報じている。
非公式で友好的であるとはいえ、「国を守る」ための複数回の電話は、見方によっては「圧力」と捉えられても仕方がないところがあるが、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』はこう解釈を示した。
「エムバペはフランスにおいて、サッカー選手以上の存在である。彼は“統合”の象徴であり、若者の頂点に立つ。マクロン大統領にとって、パリSGのスターを維持するのを助けることには、非常に意味があった。それは、『フランスを守るため』だ」
SNS上では、「恥ずべき政治家の介入」「大統領からのアドバイスなど、圧力以外の何物でもない」「政治利用ではないのか?」「外交問題すら引き起こしかねない、マクロンと(ニコラ・)サルコジ(元大統領)の不器用な介入」「サッカーへの政治介入はFIFAが禁止していたはず」「マクロンは金持ちにしか関心がないから」といったネガティブな意見の投稿を幾つも見つけることができる。
ちなみに、フランスのテレビ局『RTL』が先日行なった世論調査によれば、フランス人の65%、そしてサッカーファンでは74%が、エムバペの2025年までの国内滞在に対して喜びを示しており、彼にはパリSGの一員としてチャンピオンズ・リーグを制することを期待する声もかなり多いようである。
構成●THE DIGEST編集部
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そして、仏大統領は「今回のエムバペ残留に関していかなる役割を果たしたか?」との『Le Parisien』紙の質問に対して「彼とは話し合いを行なった」として、「非公式でフレンドリーな形で、単純にフランスに留まるよう進言しただけだ」と明かし、「国を守るのは大統領の役割である」とも語っている。
そのために「頻繁なコンタクトで」「良いアドバイス」(ともにエムバペ談)を送った44歳の若い国家元首だが、しかし「私がいかなるトランスファーにも介入していないことを保証する。多くの国民と同様、スポーツに関しては良い試合を観戦し、好きなチームをサポートすることが、私の望みだ。そして私の場合、それはオリンピック・マルセイユである」として、圧力や強要ではなかったとも強調した。
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ちなみに、フランスのテレビ局『RTL』が先日行なった世論調査によれば、フランス人の65%、そしてサッカーファンでは74%が、エムバペの2025年までの国内滞在に対して喜びを示しており、彼にはパリSGの一員としてチャンピオンズ・リーグを制することを期待する声もかなり多いようである。
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