専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外サッカー

元伊代表&元ローマのトンマージが故郷ヴェローナの市長に当選! 政界進出を果たした世界のサッカー選手の顔ぶれは?

THE DIGEST編集部

2022.06.28

故郷ヴェローナの市長となったトンマージ(左)。世界を見渡せば、ジーコ(右上)やウェア(右下)といった多くの名手たちが政界進出を果たしている。(C) Getty Images

故郷ヴェローナの市長となったトンマージ(左)。世界を見渡せば、ジーコ(右上)やウェア(右下)といった多くの名手たちが政界進出を果たしている。(C) Getty Images

 現役時代はローマの他、国内外のクラブを渡り歩いた元イタリア代表MFのダミアーノ・トンマージが、故郷であるヴェネト州ヴェローナの市長に選出された。

 イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』によれば、48歳のトンマージは無所属ながら、民主党(PD)を中心とした中道左派連合の公認を受けて市長選に出馬し、決選投票では現職のフェデリコ・スボアリーナ氏の46.6%を上回る54.4%の票を獲得し、初当選を果たした。

 中田英寿も在籍していた2000-01シーズンのローマではスクデット獲得にも貢献したトンマージ。トレードマークの髭面で広く知られ、またコミュニケーション力に優れているため、契約の中に選手を代表してマスコミ対応を担当するという仕事も含まれていることが話題になったこともある彼は、「アズーリ」では2002年日韓ワールドカップに出場、現役生活を43歳(2018年)まで続けた鉄人だった。

 2011年から2018年までイタリア選手協会の会長を務め、交渉等精力的な活動をした彼は、以前から社会意識の強い人物として知られ、クラブやスポンサーに対しても数々の提言を行なうなど、政治活動の礎は早くから築かれていたようだ。

 初出馬で当選した新市長は、「簡単ではなかったが、我々はヴェローナで長く待ち望まれていたプロジェクトを参加できた。今後の難しい選択に向けて準備はできているが、今夜は全ての人に感謝し、勝利を祝いたい。(選挙では)ネガティブキャンペーンでなく、具体的な提案で戦えたことに満足している。今後、厳しい道を歩む覚悟はできている」と、喜びを表わすとともに、責任ある役割を担う上での決意の程を示した。

 果たして、現役時代とほとんど変わらぬ風貌の彼が、行政の世界でいかなる仕事を果たすのかが興味深いが、イタリアではサッカー選手が後に政治家に転じたケースは幾つもある。最も有名なのは、ミランやアズーリでMFとして創造性溢れるプレーを披露し、1969年にはバロンドールを受賞したジャンニ・リベラが1987年にキリスト教民主党所属の下院議員となり、ロマーノ・プロディ政権下では国防次官、さらに欧州議会の委員も務めている。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号