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久保建英の去就を巡るマドリーとソシエダの駆け引きに妥協点は? 専門メディアは「アンチェロッティはクボを待ち望んでいない」と辛辣評価も

THE DIGEST編集部

2022.07.14

ソシエダは完全移籍での獲得を狙うが、マドリーとの交渉の行方は果たして……。(C) Getty Images

 現在、所有元クラブであるレアル・マドリーでトレーニングを行なっている久保建英だが、新シーズンをどのチームで迎えるのかが注目を集めている。

 レアル・ソシエダ、バジャドリー、オサスナ、そしてマジョルカといった名前が新天地候補として挙がっており、なかでもソシエダは「相思相愛」の関係にあるといわれるが、このバスクのクラブが完全移籍での獲得を望んでいることが、レンタル継続の方針を崩さないマドリーとの交渉を難航させているという。

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 すでにブライス・メンデス、モハメド=アリ・チョというアタッカーを獲得しながらも、ホキン・アペリバイ会長が補強の継続を明言しているソシエダとの妥協点として、最初に買い戻しオプションを含めた契約での売却が案として挙がり、現在はマドリーが以前から関心を抱いているスウェーデンFWアレクサンデル・イサクを交渉に織り交ぜられていると、サッカー専門サイト『GOL DIGITAL』が報じている。

 同メディアによれば、ソシエダの前線のレギュラーであるイサクを獲得するには8000万ユーロ(約104億円)程度が必要であるというが、キリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)の獲得に失敗し、多くのFW選手の退団が予想されるマドリーにとってはこのポジションの補強は急務であり、そこで退団したアドナン・ヤヌザイに代わるアタッカーとしてソシエダが執着しているという久保を駆け引きの材料に利用しているようだ。

 移籍の形態、ソシエダがこの日本人選手獲得のための移籍金の上限を1000万ユーロ(約13億円)に設定しているのに対し、マドリーは1500万ユーロ(20億円弱)以下での売却の意思はなしと、ことごとく平行線を辿っている両チームだが、スウェーデン代表FWの存在によって、両者が妥協点を見つけることになるのかが注目される。

 EU圏外枠の問題で新シーズンをマドリーで過ごすことは不可能となっている久保だが、日刊紙『EL ESPANOL』は「先週の金曜日、久保はクラブに自身の可能性を示せるという確信を持ってバルデベバス(マドリーの練習場)に到着した」と記述。しかし、「コンディションを整えた彼は、チームが米国ツアーで親善試合を重ねている間に、マドリーを出ていく」と、今季も状況は変わらないことを指摘した。
 
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マドリーの久保への高評価と執着が久保の成長への足枷に?