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チェルシー、トゥヘル解任は新オーナーの“知識不足”が原因!? 英メディアの説いたドタバタ騒動の舞台裏「悪い印象しか与えなかった」

THE DIGEST編集部

2022.09.10

チェルシーを追われたトゥヘル(右)。ベーリー氏(左)らクラブ上層部は、なぜCL制覇をもたらした指揮官を解任したのか。(C)Getty Images

 文字通りの電撃的な発表だった。

 去る9月7日、プレミアリーグの強豪チェルシーはトーマス・トゥヘル監督の解任を発表。翌8日には、後任としてブライトンを率いていたグレアム・ポッターと5年契約を締結した。

 2021年1月にチェルシーの指揮官に就任し、20-21シーズンにはビッグイヤー(チャンピオンズリーグ=CLの優勝)を掴んだドイツ人指揮官の更迭から、ライバルクラブからの引き抜きまで、まさに電光石火の人事は小さくない驚きをサッカーファンやメディアの間に提供した。

 英国内でも高い評価を受けているポッターの招聘に賛辞が相次いだ一方で、トゥヘルの解任は物議を醸した。たしかに今季のチェルシーは開幕からプレミアリーグ6節終了時点で3勝1分け2敗。さらにCLでも初戦でディナモ・ザグレブに0-1で惜敗。不振は続いていたとはいえ、今夏の移籍市場で獲得した新戦力を定着させている真っただ中にあった。

 ではなぜ、名門はリーグ屈指の智将をクビにしたのか。英紙『Daily Mail』によれば、最も大きく影響したのは、トゥヘルと新オーナーの関係性だった。
 
 チェルシーは、今年5月にロシア人オーナーのロマン・アブラモビッチ氏が退陣。それに伴い、移籍における実権を握っていたマリナ・グラノフスカイア氏、テクニカル&パフォーマンス・アドバイザーを務めていたペトル・チェフ氏もチームを去っていた。

 そうしたなかで、今年6月にクラブを正式に買収したアメリカ人のトッド・ベーリー氏は、自らをチームのスポーツディレクターにも任命。トゥヘルとの"共闘"を図った。だが、49歳のドイツ人指揮官は新オーナーと「移籍関係の会議が多すぎる。現場の指導に集中させてほしい」と不信感を募らせていた。

 そして、ある日の会議で、ベーリー氏と共同オーナーを務めるベハダ・エグバリ氏が「スタメンを大幅に入れ替える攻撃的な4-3-3システムを組み込んだ資料」を作成。そこで知識不足を露呈してしまったために、「トゥヘルに悪い印象しか与えなかった」という。

 仲違いした実績十分の指揮官との関係を深めず、早くも監督交代を決断したボーリー氏。はたして、奇しくも就任100日目に下した判断は、吉と出るのであろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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