ついにカタール・ワールドカップが開幕したが、日本代表にとってグループリーグ突破の鍵を握るとも言える重要なドイツ代表との初戦は、現地時間11月23日に行なわれる。

　下馬評では明らかにドイツが上。過去４回の優勝を誇る同国の実績、実力を考えれば当然の見解であり、日本にとって苦しい戦いとなるのは必至だ。前回ロシア大会でもメキシコ、韓国に敗れてファーストラウンド敗退を喫したドイツだが、もし日本がこの強国から勝点を奪えば、それは「番狂わせ」と呼ばれるだろう。

【動画】解説者・戸田和幸氏が語ったドイツ戦で採るべき戦術的対策は――。ハイプレスは逆に危険？ 　それが起こる可能性については、海外メディアも否定しておらず、英国の通信社『REUTERS』は、「ドイツは大会への期待が裏切られる可能性があることを承知の上で、この初戦に臨む」と報道。「強敵スペインとの戦いも控えているドイツは、日本に対して手違いをする余裕などなく、それは再び早期敗退のリスクを冒すことになる」とも指摘している。

　ロシアW杯以降、2018-19ネーションズリーグではグループ最下位に沈み、以降の２大会でも決勝トーナメント進出を逃している他、EURO2020（開催は2021年）も16強止まりと結果を残せず、ヨアヒム・レーブからバイエルンで輝かしい実績を築いたハンジ・フリックが指揮権を引き継いでもまだ、チームは課題を抱えているとする同メディアは、チームディレクターであるオリバー・ビアホフの「日本との厳しい戦いに備える必要がある。最初の１分から集中しなければならない」とのコメントを紹介した。

　また、日本側から見れば「８人もの選手がドイツでプレーしており（それ以上の選手が同国でプレー経験を持つ）、この国の戦い方をよく知っている」と、同メディアは利点を強調。加えて、「日本は間違いなく、ドイツの守備力の弱さと、カウンターに対する脆弱性を目の当たりにするだろう」と対戦相手の弱点を指摘し、「ドイツ相手に、前回大会のラウンド・オブ16でベルギーに僅差で敗れた時のようなプレーで番狂わせを起こせば、それはリーグ突破に大いに役立つ」とも綴っている。