専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外サッカー

熱狂の裏で止まらぬ「カオス」! ファン宿泊施設の“惨状”を英紙が糾弾「2日間連続で下水が溢れだした」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.11.27

無数に用意され、今なお建設が続いているという「ファンビレッジ」。しかし、その内情は最悪なようだ。(C)Getty Images

無数に用意され、今なお建設が続いているという「ファンビレッジ」。しかし、その内情は最悪なようだ。(C)Getty Images

 現地時間11月20日の開幕から各所で熱戦が続いているカタール・ワールドカップ(W杯)。史上初の中東開催となったサッカーの祭典だが、ひとたびピッチ外に目を向ければ、さまざまな問題が噴出している。

 とりわけ、観客たちの多くは、W杯の公式でも勧められていた宿泊施設に悩まされている。ファン同士による交流の場と併設された「ファンビレッジ」だ。

 開幕前までの評判は上々だった。カタール国内8か所に用意された同施設は、早々に満室状態となった新市街にあるホテルに比べても値段が安く、内装も「申し分ない」と評された。ゆえに宿泊場所に迷っていた多くの観光客が予約に走った。

 しかし、大会が開幕してから聞こえてくるのは利用者の不満ばかりである。騒音や水漏れなど設備不良だけでなく、予約サイトの不備によるオーバーブッキングの乱発など、組織委員会の準備不足を露呈する問題が一気に噴き出たのだ。

 一部ではいまだ建設中だという「ファンビレッジ」には、海外メディアも猛烈な批判を展開する。英紙『The Sun』は、「大会は盛り上がっている? いや、多くのファンは不満を抱いている。深刻な問題は溜まっていく一方だ」として同施設を糾弾。そのうえで、1泊170ポンド(約2万8220円)で宿泊した部屋の設備に怒るオーストラリア人の男性利用者のコメントを紹介している。
 
「私ほど恐ろしい体験をした人はいないと思う。お湯がでない風呂場から漏れ出した水で、部屋中がびちゃびちゃになったりしたんだ。カスタマーサービスにはとっくに苦情を入れているけど、もうどうしたらいいかさっぱりだ。払い戻しも期待できないしね」

 また、同紙は別の利用者が「オーバーブッキングがあって代わりとして案内されたアパートは、2日間連続で下水が溢れだした。清掃係を頼んでも、『もう送ってある』の一点張りだ」と嘆いていると紹介。そのうえで、“現場の惨状”を次のようにレポートしている。

「あるサポーターは酷い朝食が含まれた1泊200ポンドを支払って、クーラーがつかない最悪な施設での宿泊を余儀なくされている。大会のインフラを整備しているカタール最高委員会は、『この問題は依然として我々の最優先事項だ。とくに宿泊するうえで深刻な影響を受けたファンには全額の払い戻しを行なう予定だ』と我々に語ったが、それも望み薄だろう。それほど悲惨な状況にある利用者は多く、カオスに次ぐカオスといった様子だ」

 4年に一度の大舞台を心待ちに、貯金を切り崩して訪れた人々は少なくない。それだけに「ファンビレッジ」の現状はスタッフの対応を含めて、残念だと言わざるを得ない。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「まさに地獄だ」カタールW杯のファン宿泊施設に非難轟々! 日本人利用者からも嘆きの声「ここにいたくない」

【関連記事】「部屋は輸送用のコンテナ」カタールW杯のファン宿泊施設が物議! 英紙が“お粗末な状況”にあ然「心地の良い場所ではない」

【関連記事】バルベルデの“ガッツポーズ”に韓国メディアが非難! 「物議を醸した過去がある」と5年前のつり目ジェスチャーも話題に
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号