日本代表

痛恨の敗戦を喫した森保監督の“ハマらなかった”采配に海外メディアが疑問視「すぐに地味なリズムに戻った」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.11.28

日本は三笘(9番)と伊藤(26番)を後半途中投入したものの、得点は奪えず日本は黒星を喫した。痛恨の敗戦に鎌田は(15番)唇を噛んだ。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部/JMPA代表撮影)

 現地11月27日、日本代表はカタール・ワールドカップ(W杯)の第2戦をコスタリカ代表と戦い、0-1で黒星を喫した。勝てば決勝トーナメント進出に向けて大きく前進できる。まさに"千載一遇"だったが、最後までゴールを割れず悔しい敗戦となった。2戦を終えた日本は1勝1敗となり、2大会連続のベスト16進出を懸けて最終戦のスペイン戦に臨む。
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 日本の敗戦を複数の海外メディアが驚きを持って伝えた。カナダのニュース専門局『CNN』は、「コスタリカが81分にケイセル・フレールのゴールにより、日本に1-0の衝撃を与えた」と速報で報じた。

 同局は、「前半45分、両チームともパスワークが乱れ、シュートを1本も打てない気の抜けた試合展開となった」と伝え、「ハーフタイム直後、監督のハジメ・モリヤスは、タクマ・アサノとヒロキ・イトウという新戦力を投入し、一気にペースアップした。日本はプレスをかけ続けたが、それを生かせず、試合はすぐに前半のような地味なリズムに戻った」と試合内容を批評した。

 現地に赴いている『CNN』のイッシー・ロナルド記者は、「試合中、歌声と太鼓の音でスタジアムを包んでいたサムライ・ブルーのファンは初めて沈黙した。コスタリカのファンは、"オエオエ!ロス・ティコス!(コスタリカ代表の愛称)"の声が大きくなり、大いに盛り上がった」と、両チームサポーターの明暗が分かれた場面を振り返りながら、スタジアムの雰囲気を伝えた。
 
 別の海外メディアでは、英国の公共放送局『BBC』が、「日本は、フレールの終盤のゴールでコスタリカに勝利を許し、W杯のノックアウトステージ進出へ新たな一歩を踏み出すことができなかった」と、こちらも速報で報じた。

 同局はまず、「グループステージ開幕戦でドイツを撃破した後、多くの人がスペインに0-7で大敗したコスタリカを日本が攻略すると予想していた」と下馬評を伝えた上で、「ところが、日本の監督であるハジメ・モリヤスは(スタメンの)継続よりもローテーションを重視し、5人の選手を入れ替えた。その結果、低いパフォーマンスとなり、コスタリカにとって目覚ましい勝利につながった」と先発メンバーをガラリと変えて臨んだ森保監督の采配を疑問視した。

 同局のマット・ゴート記者は、「灼熱のアフマド・ビン・アリ・スタジアムで、前半はゴール前の攻防がなく、日本は優勢な時間帯が続いた。しかし、88分にカオル・ミトマが走り込んだボールをダイチ・カマダがゴールに押し込むが、枠をとらえることができなかった」と、最大のチャンスを生かせなかった場面を振り返り、「スペイン戦の屈辱を晴らしたコスタリカの選手たちは、試合終了後に感動的な祝杯をあげた」と綴る。

 終了間際の反撃も空しく、最後まで1点が遠かった日本。現地12月1日のグループステージ最終戦は、2010年W杯王者のスペインと対戦する。

 スペインの第2戦は日本が下したドイツと対戦。W杯優勝国同士の対戦は、今大会屈指の好カードと呼ばれ、サッカー大国の意地とプライドが激突する最後まで白熱した展開となった。

 試合は1-1のドローで終え、スペインは決勝トーナメント進出を確定できず勝点4でグループEの首位は守ったが、グループステージ突破へ油断できない状況は変わらない。自慢の攻撃力で、日本を全力で叩きに来ることが予想される。

「SAMURAI BLUE」は、この難局を突破して2大会連続のベスト16へ進出することができるのか。2018年夏に発足し、約4年の歳月を積み上げてきた森保ジャパンの集大成、そして真価が問われる時が来た。

構成●THE DIGEST編集部

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