新しい景色へ。侍たちの決戦の時が迫る。

　サッカーのカタール・ワールドカップ（W杯）グループEの最終戦は現地12月１日、同時刻22時（日本時間２日午前４時）キックオフとなる。日本は2010年南アフリカ大会で頂点に立った、“無敵艦隊”スペインと激突。敗れればグループステージ敗退が決まる大一番。森保ジャパンの絶対に負けられない戦いが、いよいよ始まる。

　決戦を前に、複数の海外メディアから両国マッチプレビューの記事が活気を帯びてきた。28日には、様々な海外リーグをカバーするネットメディア『90min』が日本とスペインのスタメンとスコアを予想。

「今大会の日本の成績は、多くの人々を困惑させている」と記し、「日本はスピードに乗ったプレーで攻撃を引き起こすことができることを、ここまで実証している。しかし、ルイス・エンリケ監督が作り上げたスペインは、この脅威を封じることができる」とし、スペインの勝利（2-0）を予想した。

　別メディアでは、英国のサッカー専門サイト『Sports Mole』も、スペインが「２-０」で完封勝利を収めると見ており、「日本はグループリーグ開幕から2試合とも微妙な結果で、12月１日の試合は未知数だが、ハジメ・モリヤス監督はドイツ戦と同様、劣勢を厭わず、ドーハで再び衝撃的な結果を残すつもりだろう」と綴る。

　一方でスペインには、「Ｗ杯制覇に向けて好調なスタートを切っており、ルイス・エンリケ監督が先発メンバーを入れ替えたとしても、日本に対して十分なクオリティを備えているはずだ」と記す。
  　また、同サイトはスペインを率いる指揮官の去就にも言及。「最近の報道では、ルイス・エンリケ監督はW杯終了後に退任し、クラブの指揮に戻ると言われている。だが、52歳の彼は現在の仕事に集中し、ラ・ロハ（スペイン代表の愛称）が過去6回で5回目となるノックアウトラウンド進出のためには、日本戦で引き分けさえすれば良いと考えているようだ」という。

　スペインは過去5回のW杯でアジア勢との対戦では、90分間に一度も負けたことがない。さらに、W杯では過去9回のうち8回でグループリーグ最終戦に勝利しており、唯一勝てなかったのが、2018年ロシア大会のモロッコ戦で2-2で引き分けた。つまり、最終戦にめっぽう強く、データもスペインを後押しする。

　強豪スペインを相手に森保ジャパンは、どんなメンバーで戦うのか。『Sports Mole』のオリバー・トーマス記者は現地での取材から、日本のスターティングメンバーを予想した。

「日本のDFであるタケヒロ・トミヤスとヒロキ・サカイはハムストリングを痛めており、トップチームの練習に参加していないMFワタル・エンドウも膝の問題で欠場する可能性がある。キャプテンのマヤ・ヨシダは、125試合目の国際キャップを飾る予定だ」

「エンドウの代わりに、センターミッドフィールドにはアオ・タナカか、レガネス所属のガク・シバサキが入り、ドイツ戦の衝撃的な勝利で得点したリツ・ドウアンとタクマ・アサノはウイングバックでの先発を希望しているが、レアル・ソシエダのタケフサ・クボもスタメンを狙っているようだ。アイントラハト・フランクフルト所属のダイチ・カマダは、ダイゼン・マエダやアヤセ・ウエダの背後で、引き続きトップ下を背負う」

　怪我人も出ており、まさに総力戦で臨む森保ジャパン。チーム立ち上げ当時から掲げているのは「Ｗ杯ベスト８進出」。ここを勝ち抜いてこそ、SAMURAI BLUE未踏の地が見えてくるはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

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