37歳の偉大なクラッキが目指した“世界一”への挑戦は涙とともに終わった。

　現地時間12月10日に開催されたカタール・ワールドカップ（W杯）の準々決勝で、ポルトガルがモロッコと対戦。０-１で敗れ、史上初の世界制覇に向けた歩みはベスト８で止まった。

　大黒柱のクリスティアーノ・ロナウドが２試合連続ベンチスタートとなったポルトガルは、42分にユーセフ＝エン・ネシリに豪快ヘッド弾を叩き込まれ、先行させる苦しい展開となる。後半に入ってからもモロッコの堅牢を前に攻めあぐねると、51分に満を持して背番号７をピッチに送り込む。

　しかし、ビハインドを背負った状態での途中出場で試合に入り切れなかったC・ロナウドは周囲とかみ合わず……。後半アディショナルタイムにようやく訪れた敵エリア内での決定機も、敵守護神ボノの好守に阻まれてしまい、最後までゴールをこじ開けられなかった。

　ショッキングな完封負けを喫したポルトガルだけに、試合後には稀代のスーパースターをベンチスタートにさせたフェルナンド・サントス監督に批判が集中。ついにはC・ロナウドの愛する妻までもが怒りを露わにした。

　試合をスタンドから見守っていたジョージナ・ロドリゲスさんは、すぐさま自身のインスタグラムを更新。「今日、あなたの友人でもあるコーチは間違った決断を下した」と書き出し、C・ロナウドの胸中を慮るとともに、サントス監督をはじめとする首脳陣への批判を展開した。
  「あなたが尊敬と称賛の言葉を多く送ってきたその友は、あなたをピッチに置いたときにすべてがどう変化したかを目の当たりにしてきた人でもある。でも、今日の決断はあまりに手遅れだった。世界最高の選手であり、彼（サントス監督）にとっても最強の武器だった選手を過小評価しないでほしい。そして、称賛に値しない人たちのために立ち上がるべきではない」

　常に間近でC・ロナウドの努力を目の当たりにしてきたジョージナさん。ゆえに苛立ちを募らせたのかもしれない。彼女は投稿の最後を次のように締めくくっている。

「人生というものは私たちに教訓を与えてくれる。今日、私たちは負けたのではなく、学んだんです。クリスティアーノ、私たちはあなたに称賛を送ります」

　試合後にはロッカールームへ向かう通路で大粒の涙を流したC・ロナウド。はたして、37歳のレジェンドは、いま何を想っているだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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