サッカーのカタール・ワールドカップ（W杯）は準決勝を終え、決勝に進出する２カ国が決定した。「最後のW杯」と明言しているリオネル・メッシを擁するアルゼンチンと、史上３カ国目のW杯連覇を狙うフランス。見どころの多い極上の好カードになった。
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　米スポーツ放送局『ESPN』は、早くも決勝戦を予想し始めている。同局のサッカーパワーインデックス（SPI）に基づいた予想データ『FiveThirtyEight』によると、アルゼンチンがフランスに対して53%対47%と、アルゼンチンのW杯優勝を推測している。

　ファイナリストとなったアルゼンチン（1978年、1986年）とフランス（1998年、2018年）は、ともに３度目のW杯トロフィーを争う。両国がW杯で対戦するのは今回で4度目となり、過去にはアルゼンチンが1930年（1-0）と1978年（2-1）のグループステージでフランスを破り、フランスは4年前の決勝トーナメント１回戦（4-3）でアルゼンチンに勝利している。通算対戦成績は6勝3敗3分けでアルゼンチンがリードしている。

　決勝のポイントはどこか。言わずもがな、『ESPN』は二人のスーパースターに着目する。「両チームともスター選手はたくさんいるが、リオネル・メッシとキリアン・エムバペに注目が集まるだろう。彼らはパリ・サンジェルマンのチームメイトであるだけでなく、今大会の得点王としてそれぞれ5ゴールを挙げ、ゴールデンブーツ争いをリードしている」とし、個人タイトルにも注目が集まるとしている。
  　また、元米国代表FWテイラー・トウェルマンは同局からメッシとエムバペの比較を問われ、「楽しみなカードだ。メッシ対エムバペの対戦は、レブロン対ジョーダンのようなものだ」とコメント。バスケットボールNBAのスーパースターであるレブロン・ジェームズ（ロサンゼルス・レイカーズ）と"神様"マイケル・ジョーダン（元シカゴ・ブルズ）を例に挙げ、稀代のスーパースター同士の戦いに胸を躍らせている。

『ESPN』は他にも注目ポイントとして、35歳のメッシが決勝に出場すれば、ドイツの"レジェンド"と言われるローター・マテウスを抜き、W杯最多出場記録（26試合）を更新すること。準決勝のクロアチア戦で得点したメッシはガブリエル・バティストゥータを抜き、アルゼンチンのW杯歴代得点（11点）のトップに立ち、さらなる記録更新に期待がかかることを挙げる。アルゼンチンは"神の子"マラドーナがW杯トロフィーを掲げて以来、36年ぶり３度目の歓喜を掴むのか。

　一方でフランスが優勝すると、23歳のエムバペは２度目のW杯制覇となり、"王様"ペレ（ブラジル）が22歳でW杯を２度優勝したことに次ぐ、２番目に若い記録となる。異次元のスピードと強靭なパワーを誇る若き皇帝は、母国を２大会連続３度目の優勝に導くのか。

　屈指の好カードとなったW杯決勝。はたしてどんな結末を迎えるのか。ファイナルは現地18日18時（日本時間18日24時）に行なわれる。

構成●THE DIGEST編集部

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