サッカー史に残る“ゴラッソ”の正当性が問われている。
発端となったのは、現地時間12月18日に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)の決勝で、アルゼンチン代表がPK戦の末にフランス代表に勝利し、36年ぶりの世界一に輝いた試合でのワンシーンだ。
【動画】ゴラッソは怪しい疑惑の得点に? 仏紙が嘆いたメッシの2点目をチェック
2-2で迎えた延長109分、アルゼンチンが速攻を展開すると、瞬く間にフランスのエリア内に侵入。フリーでボールを受けたラウタロ・マルティネスのシュートは、相手守護神ウーゴ・ロリスに弾き出されたものの、ルーズボールをエースのリオネル・メッシが、利き足ではない右足でねじ込んだのだ。118分にキリアン・エムバペに同点ゴールを決められはしたが、ゲームを白熱させた価値の大きさを考えても「ゴラッソ」と言っていい一撃だった。
ゴール内に身を投げだしたフランス代表DFジュル・クンデによるシュートへの懸命なカバーも間に合っておらず、直前に相手守備陣の背後を突いたラウタロのプレーもオンサイドと判定されたメッシの得点。だが、思わぬところに疑惑の目が向けられた。それは得点直前のアルゼンチン・ベンチの動きである。
問題を提議した仏紙『L'Equipe』は、アルゼンチンの控えメンバーのうち2人が、得点と認定される前にピッチ内に侵入していたと「証拠となる画像」とともに指摘。そのうえで、サッカー規則の第3条第9項において「得点があったときに競技のフィールドに部外者がいた場合には必要に応じて、ドロップボールまたはフリーキックでプレーを再開させる」と記されていることを強調した。
怒りの収まらない同紙は「メッシの2点目は、シュモン・マルシニアク主審によって無効とされるべきものだった」とも訴え、次のように論じている。
「結末はワールドカップ史上最高の決勝戦といっても過言ではないほどに美しいものだ。それは揺るぎない。しかし、このシナリオはもっとシンプルになっていてもおかしくはなかった。ルールが厳密に適用されていれば、メッシのゴールは有効ではなかった。メッシがボレーでシュートを決めた瞬間に、アルゼンチンの控え選手たちの中に、すでにピッチ内に入って祝おうとする者がいた。これは禁じられている行為だ」
おそらく判定が覆りはしない。しかし、この1点がなければ、優勝の行方は分からなかったとも言えるだけに、とりわけフランスによる批判は続きそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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2-2で迎えた延長109分、アルゼンチンが速攻を展開すると、瞬く間にフランスのエリア内に侵入。フリーでボールを受けたラウタロ・マルティネスのシュートは、相手守護神ウーゴ・ロリスに弾き出されたものの、ルーズボールをエースのリオネル・メッシが、利き足ではない右足でねじ込んだのだ。118分にキリアン・エムバペに同点ゴールを決められはしたが、ゲームを白熱させた価値の大きさを考えても「ゴラッソ」と言っていい一撃だった。
ゴール内に身を投げだしたフランス代表DFジュル・クンデによるシュートへの懸命なカバーも間に合っておらず、直前に相手守備陣の背後を突いたラウタロのプレーもオンサイドと判定されたメッシの得点。だが、思わぬところに疑惑の目が向けられた。それは得点直前のアルゼンチン・ベンチの動きである。
問題を提議した仏紙『L'Equipe』は、アルゼンチンの控えメンバーのうち2人が、得点と認定される前にピッチ内に侵入していたと「証拠となる画像」とともに指摘。そのうえで、サッカー規則の第3条第9項において「得点があったときに競技のフィールドに部外者がいた場合には必要に応じて、ドロップボールまたはフリーキックでプレーを再開させる」と記されていることを強調した。
怒りの収まらない同紙は「メッシの2点目は、シュモン・マルシニアク主審によって無効とされるべきものだった」とも訴え、次のように論じている。
「結末はワールドカップ史上最高の決勝戦といっても過言ではないほどに美しいものだ。それは揺るぎない。しかし、このシナリオはもっとシンプルになっていてもおかしくはなかった。ルールが厳密に適用されていれば、メッシのゴールは有効ではなかった。メッシがボレーでシュートを決めた瞬間に、アルゼンチンの控え選手たちの中に、すでにピッチ内に入って祝おうとする者がいた。これは禁じられている行為だ」
おそらく判定が覆りはしない。しかし、この1点がなければ、優勝の行方は分からなかったとも言えるだけに、とりわけフランスによる批判は続きそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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