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海外サッカー

サウジ移籍は「失望する可能性が高い」。世界を驚かせたC・ロナウドの決断に嘆きの声「サッカーのレベルは大きく後退」

THE DIGEST編集部

2023.01.01

アル・ナスルのユニホームを手に、満足げな表情を浮かべるC・ロナウド。この移籍には否定的な意見も少なくない。(C)Getty Images

アル・ナスルのユニホームを手に、満足げな表情を浮かべるC・ロナウド。この移籍には否定的な意見も少なくない。(C)Getty Images

 22年の師走に舞い込んだ一報にサッカー界はざわめいた。

 去る12月31日(現地時間)に、ポルトガル代表FWのクリスティアーノ・ロナウドは、サウジアラビアの強豪アル・ナスルとの契約を発表した。契約期間は2025年6月までの2年半。驚くべきは年俸額で、推定ながら2億ユーロ(約284億円)以上と伝えられている。

 11月に親交の深かった英識者のピアース・モーガン氏とのインタビューで「裏切られた気分だ」とクラブ幹部とエリク・テン・ハーフ監督を公然と批判し、蜜月の関係にあったはずのマンチェスター・ユナイテッドとの契約解除に至ったC・ロナウド。直後に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)では、史上初となる5大会連続ゴールを決めるなど、少なからず見せ場こそ作った。だが、決勝トーナメント1回戦からはベンチ要因となり、存在感は希薄のまま、涙とともに大会を去っていた。

 長年、“ライバル”として比較されてきたアルゼンチン代表のリオネル・メッシとは対照的なW杯を過ごした。そんななかで欧州のトップリーグから離れるサウジアラビアのクラブと大型契約を締結した37歳の決断には、否定的な意見も少なくない。
 
 英紙『Mirror』は「ロナウドは、まるでおとぎ話のような自身のキャリアを最高の形で締めくくることができなかったことに失望する可能性が高い」と嘆く。さらに米老舗スポーツ誌『Sports Illustrated』も「彼ほどの選手でさえも、現代サッカーの大きな力から逃れられなかった」と2億ユーロと言われる大型年俸を締結したスターについて、こう説いている。

「アル・ナスルはチームが『FCロナウド』になろうとも何とも思わないだろう。彼らはチームを世界に売るための広告塔として、これ以上にないスターを手に入れたのだ。それを活かすためならばなんでもするはずだ。

 ロナウドも金銭的には最高の契約をした。だが、高額な報酬を得ながら、サッカーのレベルでは大きく後退し、宣伝の一環として利用され続ける運命からは逃れられない。彼の偉大なキャリアがそういう形で幕を閉じることは、何か品位を欠くような気がしてならない。しかし、これが現代サッカーなのだと理解もしなければならない」

 はたして、C・ロナウドは、新たな拠点となった中東でいかなるパフォーマンスを見せるのか。賛否両論はあるが、文字通り一挙手一投足に世界が注目しているのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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