海外サッカー

久保建英は「非情な少年だ」。ラ・リーガ再開戦で魅せたゴールに結びつく“電撃的なプレー”に地元メディアも賛辞「W杯とは違う」

THE DIGEST編集部

2023.01.02

シルバやメンデスとともにソシエダの攻撃の軸を担った久保。W杯からの再開戦で、その存在感は際立っていた。(C)Getty Images

 カタール・ワールドカップのために長く中断していたラ・リーガが現地時間12月31日に再開。第15節でレアル・ソシエダは2-0でオサスナを下し、2連勝で3位の座を守って2022年を締めた。
【動画】スペインでも物議を醸した久保建英の"幻のアシスト"をチェック

 本拠地レアレ・アレナに同じバスクのクラブを迎えた一戦でソシエダは22分にブライス・メンデスがペナルティーエリア内に侵入し、鋭い切り返しで相手DFをかわして先制する。そこから有利に試合を進めたホームチームは、64分にメンデスのスルーパスで抜け出したアレクサンダー・セルロトがGKとの1対1を浮き球のシュートで制して加点。ほぼ勝負を決めた87分には3月に左膝前十字靱帯を断裂したミケル・オジャルサバルが復帰を果たすなど、ソシエダにとっては実り多き一戦となった。

 注目の久保建英は2列目の右サイドで先発出場を果たすと、序盤から攻守で積極的なプレーを披露。メンデスとの連係から先制点をお膳立て(アシストはつかず)するなど、勝利に少なくない貢献も果たした。
 
 現地メディアの報道を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、「『チュリウルディン』の"3大テノール"であるダビド・シルバ、クボ、メンデスが自由に動き続け、日本人とガリシア人(メンデス)はそのシュートでオサスナに"警告"を与え続けた」と報じ、3点満点の採点では、3点のブライスにチーム2番目タイとなる2点を与えた。

 また同メディアは、実況で背番号14について「何というクボのスラロームドリブル! ライバルたちをかわしていく」「右ウイングとして素晴らしいプレー」「誰もが(そのプレーを見ようと)クボを探している」「日本人選手は大胆さを見せ、ファン・クルスに尻もちをつかせた」など、たびたび賛辞を記している。

 一方、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、個人評価の記事において、久保のプレーを「電撃的」と表現。また、「非常に良いレベルにある。ボールを持つと、悪魔的なスピードによって幾度も攻撃を仕掛けたが、ゴールとアシストだけが彼には欠けていた。セルロートだけでなく、シルバとも注目に値する好連係を披露。利き足を活かすために右サイドに開いてプレーし、2つの好パスを提供した」と、ポジティブに評した。
NEXT
PAGE
年内最後の一戦は「パーティー」