「欧州でプレーする選手の数を日本と比較すると格差が大きい」
元韓国代表MFのパク・チソンは、母国サッカー界の現況について、『Xportsnews』などの取材で、そう説いた。現役時代にプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドでプレーし、世界最高峰の舞台も見てきたレジェンドだからこそ、言葉には説得力がある。
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去る昨年末に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)で、韓国代表は一定の結果を残した。ポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表と同居したグループリーグを総得点差ながら2位で通過。3大会ぶりとなる決勝トーナメント進出を決めたのである。
もっとも、ラウンド16ではブラジル代表に1-4と大敗。"サッカー王国"に地力の差を見せつけられた韓国は、大会後にポゼッションサッカーを推進したパウロ・ベント監督を解任。そんなドタバタ劇を目の当たりにした国内では、さまざま議論が広まった。
そうしたなかで、アジア勢でありながら、グループリーグでドイツとスペインという大国を破ってベスト16に進出した日本代表との"比較論"も展開されている。日刊紙『朝鮮日報』は「韓国は日本にどう勝つべきか」と銘打ったコラムを掲載。1954年に初めて韓日戦が開催されてから1990年代まで36勝16分10敗と優勢だったにもかかわらず、2000年代に入ってから日本との立場が揺らぎ始めていると訴えた。
「かつて日本のサッカーは韓国には敵わなかった。しかし、2000年代に入って流れが揺らぎ始め、今では韓国サッカーと日本サッカーの差が縮まったかと思いきや、一瞬にしてひっくり返されている」
「21年と22年に行なわれたパウロ・ベント率いるチームとの対戦では、いずれも日本が3-0で圧勝。さらにA代表だけでなく、その国の未来を占うU-23、U-16も、まるで約束したかのように日本にひざまずいている。これは紛れもない恥辱だが、否定もできない。スコアは揺らがぬ現実を示していると言っていい」
そして、同紙もパク・チソンと同様に、母国代表における欧州組の少なさを嘆く。
「もっと質的な成長から知恵を絞らなければならない。日本サッカーの成長は『ヨーロッパへの進出』が大きな役割を果たしたと言える。カタール・ワールドカップだけで比べても、代表メンバー26名のうち、ヨーロッパでプレーする人数は韓国が8人なのに対し、日本が19人と、その数は倍以上になっている。全体的な数で見れば、もはや比較にもならない」
ヨーロッパ進出による効果については、パク・チソンも「今以上に選手たちの地力は上がる」と断言する通りだ。欧州のトップシーンで活躍した名手の経験からも、やはり計り知れないものがあるのだろう。それだけにKリーグの選手たちが海外を目指しやすくなる土壌を作れるかが、躍進を遂げるカギとなる。
アメリカ、メキシコ、カナダの共催となる2026年のW杯に向けた強化を求める声が大きくなっている韓国。森保一体制の継続を決めた日本に、"アジアの虎"(韓国代表の愛称)が必死に迫ろうとしている。
構成●THE DIGEST編集部
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去る昨年末に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)で、韓国代表は一定の結果を残した。ポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表と同居したグループリーグを総得点差ながら2位で通過。3大会ぶりとなる決勝トーナメント進出を決めたのである。
もっとも、ラウンド16ではブラジル代表に1-4と大敗。"サッカー王国"に地力の差を見せつけられた韓国は、大会後にポゼッションサッカーを推進したパウロ・ベント監督を解任。そんなドタバタ劇を目の当たりにした国内では、さまざま議論が広まった。
そうしたなかで、アジア勢でありながら、グループリーグでドイツとスペインという大国を破ってベスト16に進出した日本代表との"比較論"も展開されている。日刊紙『朝鮮日報』は「韓国は日本にどう勝つべきか」と銘打ったコラムを掲載。1954年に初めて韓日戦が開催されてから1990年代まで36勝16分10敗と優勢だったにもかかわらず、2000年代に入ってから日本との立場が揺らぎ始めていると訴えた。
「かつて日本のサッカーは韓国には敵わなかった。しかし、2000年代に入って流れが揺らぎ始め、今では韓国サッカーと日本サッカーの差が縮まったかと思いきや、一瞬にしてひっくり返されている」
「21年と22年に行なわれたパウロ・ベント率いるチームとの対戦では、いずれも日本が3-0で圧勝。さらにA代表だけでなく、その国の未来を占うU-23、U-16も、まるで約束したかのように日本にひざまずいている。これは紛れもない恥辱だが、否定もできない。スコアは揺らがぬ現実を示していると言っていい」
そして、同紙もパク・チソンと同様に、母国代表における欧州組の少なさを嘆く。
「もっと質的な成長から知恵を絞らなければならない。日本サッカーの成長は『ヨーロッパへの進出』が大きな役割を果たしたと言える。カタール・ワールドカップだけで比べても、代表メンバー26名のうち、ヨーロッパでプレーする人数は韓国が8人なのに対し、日本が19人と、その数は倍以上になっている。全体的な数で見れば、もはや比較にもならない」
ヨーロッパ進出による効果については、パク・チソンも「今以上に選手たちの地力は上がる」と断言する通りだ。欧州のトップシーンで活躍した名手の経験からも、やはり計り知れないものがあるのだろう。それだけにKリーグの選手たちが海外を目指しやすくなる土壌を作れるかが、躍進を遂げるカギとなる。
アメリカ、メキシコ、カナダの共催となる2026年のW杯に向けた強化を求める声が大きくなっている韓国。森保一体制の継続を決めた日本に、"アジアの虎"(韓国代表の愛称)が必死に迫ろうとしている。
構成●THE DIGEST編集部
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