昨年12月18日に幕を閉じたカタール・ワールドカップ(W杯)では、アルゼンチン代表が36年ぶりに世界の頂に立った。史上3国目の連覇を狙ったフランス代表との決勝は3-3でPK戦にまでもつれる激闘となったが、“偉才”リオネル・メッシを中心としたチームは、大願を成就させたのである。
もっとも、優勝までの道のりは決して平たんなものではなかった。下馬評では「勝利」が大半を占めていたグループリーグ初戦のサウジアラビア戦では、メッシのPKによる1点で先制しながらも、後半開始6分間で2失点。よもやの逆転負けを喫していたのだ。
コンパクトな陣形を保ち続けたサウジアラビアの術中にハマったアルゼンチン。歴史的アップセットをやられた試合後には主将のメッシが「これまで以上に団結しなければならない」とメディアや動揺する国民たちに呼びかけたが、チーム内も決して穏やかなメンタリティーでなかったのは想像に難くない。
では、彼らはいかにして奮起したのか。当時の舞台裏を明らかにしたV戦士がいる。サウジアラビア戦に左サイドバックで先発出場していたニコラス・タグリアフィコだ。自身のライブストリーミングメディア『Twitch』の配信で、「あの負けが僕らを強くしたんだ」と語った。
「大会に臨むうえで自信はあった。でも、サウジアラビアに負けて、すべてが変わってしまった。あの試合から次の試合までの2日間はかなりきつかった。まるで地獄さ。チームの雰囲気はピリピリしていたし、誰もが恐怖も感じていた。でも、今となっては人生の良いお手本になったと言えるね。踏まれて、倒れされ、そして立ち上がるんだ」
サウジアラビアとの死闘から中2日で迎えたメキシコ戦を2-0で競り勝ったアルゼンチンは、そこから連戦連勝で戴冠を果たした。タグリアフィコが言う「地獄のような2日間」を経験したからこそ、彼らはメンタル面で強くなり、いかなる障壁も打ち破る快進撃を続けられたのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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では、彼らはいかにして奮起したのか。当時の舞台裏を明らかにしたV戦士がいる。サウジアラビア戦に左サイドバックで先発出場していたニコラス・タグリアフィコだ。自身のライブストリーミングメディア『Twitch』の配信で、「あの負けが僕らを強くしたんだ」と語った。
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構成●THE DIGEST編集部
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