25歳の勢いが止まらない。

　公式戦4戦負けなし、現在プレミアリーグでは暫定6位と好調をキープしているブライトンが、FAカップ4回戦で同大会の前年王者リバプールと対戦した。

　ブライトンは30分に先制ゴールを許したが、９分後にタリク・ランプティが右足で低い弾道のシュートを放つと、ボールが主将のルイス・ダンクに当たってコースが変わり、ブライトンがラッキーな形で同点に追い付く。

　後半に入ってブライトンは昨シーズンの王者相手にチャンスを作るが、なかなかゴールは割れず。1-1のまま時計がアディショナルタイムに突入した時に、最大のドラマが待っていた。

　92分、ブライトンはペナルティエリア手前でフリーキックを得る。ペルビス・エストゥピニャンにボールが渡ると、中央へ折り返す。そこに待っていたのは三笘で、25歳は冷静に右足アウトサイドでボールをコントロールすると、即座に右足タッチで対峙する相手をかわし、そのままボレーシュートを叩き込んだ。三笘が公式戦２試合連続ゴールを挙げ、ブライトンが土壇場で逆転に成功した。

　三笘のスーパーゴールに本拠地アメリカン・エクスプレス・コミュニティを埋めたサポーターは割れんばかりの歓喜が起こり、試合はこのままタイムアップ。ブライトンがFAカップ5回戦に進出した。
  　連覇を狙うリバプールを沈めた三笘の一撃は、英国メディアを大いに賑わせている。日刊紙『Daily Mail』は「ブライトンのフォワードの素晴らしいアディショナルタイムの一撃が、シーガルズをFAカップ5回戦に進出させた」と伝えた。

　さらに、同紙はSNS上でのファンの声も紹介。「カオル・ミトマは『1億ポンドの価値がある選手だ』と称賛の声が上がる」とツイッターでも三笘のゴラッソが話題になっていると報じている。

　同紙は記事のなかで、「日本人フォワードは92分、ロベルト・デ・ゼルビ監督が率いるチームに魔法のような瞬間をもたらした」とゴールの瞬間を絶賛しており、「繊細にボールをコントロールし、至近距離からブラジル代表GKアリソンが守るゴールにシュートを突き刺した。最近６試合で5点目となり、その見事なフィニッシュはファンの目にも留まらない」とファンタスティックな一撃は、今後ビッククラブへのステップアップを予感させるようなゴールだったと評している。

　他にも、ブライトンの熱烈なサポーターであり、英国のスポーツ放送局『BT SPORT』や『Channel 4』などでブロードキャストを務めるジュール・ブリーチ氏はツイッターに「ミトマはマジックだ！！」と興奮気味に投稿。三笘のゴールに酔い知れていた。

　サッカーの母国で進化し続けるサムライに送られる喝采は、まだ止みそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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