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海外サッカー

「待った甲斐があった」三笘薫の大卒キャリアに欧州メディアが見解!「成功」を急ぎすぎない“回り道”に「これも悪くはない」

THE DIGEST編集部

2023.02.16

今季大ブレイクを遂げた三笘。これまでのキャリアにも注目が集まっている。(C) Getty Images

今季大ブレイクを遂げた三笘。これまでのキャリアにも注目が集まっている。(C) Getty Images

 世界最高峰リーグといわれるプレミアリーグで今、最も注目を集めている選手のひとりがブライトンの三笘薫だ。

 鋭い突破力や鮮やかなフィニッシュといった秀逸の技でチームの快進撃に貢献し続けているアタッカーの価値は高まる一方であり、現地メディアでは連日、その去就に関する報道がなされている。イタリアの移籍専門メディア『Calciomercato.com』は、川崎フロンターレから250万ポンド(約4億円)でブライトンに加入した彼に、現在では「少なくとも3500万ポンド(56億円)」の価値があるとし、来夏にアーセナルが引き抜きを狙っていると報じている。

【動画】三笘薫の真骨頂!! 見事なファーストタッチで鮮やかなカットインからフィニッシュへ、エバートン戦のゴールをチェック!
 市場価格が上昇する一方の日本代表選手にはまた、欧州のサッカー界では珍しい、「大学を卒業してプロになった選手」という側面での興味も向けられており、この点についても多くの海外メディアが特集を組んだりもしているが、独特の視点でサッカーを取り上げているスペインの『Panenka』も、三笘のキャリアに注目した。

 同メディアは、サッカー界では「栄光や名声、そして大金を得るために素早くプロの道を選ぶことが一般的である」と綴る一方で、「優れた資質や、天性の才能を有しているとしても、サッカーにはスキル以上の何かが必要だ。それは(キャリアにおいて)決断を下すための“頭”だ」と指摘する。

 そして、成功を求めて早まった決断を下した「失敗例」としてハキム・マストゥール、アレン・ハリロビッチ、イブラヒム・アフェライ、ガイ・アスリンといった選手の名を挙げた後、対照的な存在として三笘に言及。今ではすっかり知られた、川崎からのプロ契約の誘いを時期尚早であると断って筑波大学に進学し、ドリブルの研究では「ドリブルが上手い選手はボールを見ず、前を向いている」として、相手DFの重心を変えさせることが有効との結論を得、晴れて卒業後にプロとしてのキャリアをスタートさせたことを紹介した。

 大学での研究によって「技術力を何倍にも高めた」三笘の例から、同メディアは「成功するのは簡単ではないが、適切な時を待てば、全てがより簡単になる」と記述。ブライトン移籍後、ベルギーのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズに1年間レンタルに出されたことも、彼には重要な経験であり、「待った甲斐がある」と指摘した上で、以下のように結論づけている。

「チャンスが訪れた時、すぐにこれに乗るのが飛躍するための最も簡単な方法である場合もあるが、あえてより多くの教育を受け、自分で決定できるようになるまで待つのが最も賢明な場合もある。三笘はそうした。そして、その効果を今も発揮し続けている。正直言って、これも悪くない」
 
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