ブライトンの三笘薫は、国内航空会社の大手である「ANA（全日本空輸株式会社）」とスポンサー契約を結び、６月28日に行なわれた発表会見にも出席した。

　６月１日から来年９月末日までの契約が締結されたことについて、ANA、井上慎一社長、そして三笘は、それぞれ以下のように声明を発している。

「2022年ワールドカップ・カタール大会での『三笘の１mm』と称されたプレーに代表されるように、最後まで諦めず挑戦をするそのプレースタイルは、多くの人に勇気と感動を与えています。ANAは三笘選手のまさに『ワクワク』を体現するその姿に感銘を受け、今回スポンサー契約のオファーをいたしました」（ANA）

「世界を舞台に羽ばたく三笘選手を全力でサポートしながら、私たちANAグループも更に進化を続け、世界中のお客様に沢山の夢と喜びをお届けしていきます。是非ご期待ください」（井上社長）

「ANAグループのサポートをいただくことで、今まで以上の良いコンディションでサッカーに集中することができると思います。今後、ANAグループとともに一人でも多くの人に夢と希望をお届けできるように頑張っていきます！」（三笘）

　日本代表のメジャースポンサーでもある同社のサポートを受けるということは、改めて彼が「サムライブルー」を代表する存在となったことを証明するものだが、これを感慨深く伝えたのがブライトンの専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』だ。
  　同メディアは「三笘はブライトンで最初に国際的な航空会社とスポンサー契約を結んだ選手だ」と報じ、「調査会社が６月初めに発表したデータによると、三笘は日本で６番目に人気のあるスポーツ界のスターであり、トップ10に入った唯一のサッカー選手だ。日本では野球がナンバーワンのスポーツであるため、三笘がANAのような大手企業と契約することは、彼と日本サッカーにとって重要な瞬間とみなされている」と綴っている。

　続いて、彼の日本での人気ぶりを示す事象として、「何千人もの日本人ファンが三笘のプレーを見るために世界中を飛び回り、アメックスからウェンブリー、そしてストークでの寒い火曜の夜に至るまで、彼らは同胞とブライトンの両方に対し、率直に言えば“馬鹿げた”サポートを施してきた。さらに極東からの訪問者は、アメックスのストアで数百ポンドを費やす。これに対し、アルビオンは日本語でのTwitterアカウントも開設している」ことを紹介した。

　そして最後に、「これは、かつてアントニー・クノッカールとグレン・マレーがブライトンのイタリア料理レストラン『ドナテッロ』の宣伝のためにピザを食べながら写真に収まったり、英国の有名なコメディアンであるレニー・ヘンリーが1997-98シーズンのポスターのモデルを務めたりしたのとは全く違う」と、日本人選手の“偉業”を強調している。

　同メディアは、三笘が母国でのステータスを上げることがブライトンにも恩恵をもたらしていると指摘。英国の日刊紙『Mirror』は「今夏にクラブが失うかもしれない選手たち」という記事で、「センセーションを巻き起こしたドリブラーには、Jリーグで３年間監督を務めたトッテナムの新指揮官アンジェ・ポステコグルーら、多くの“ファン”がいる」として三笘を取り上げているが、今後も彼はブライトンの誇るべき存在であり続けるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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