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「リーグ最多得点」と「2試合で9失点」のアンバランス…魅力的なブライトンが抱える問題を伊メディアが指摘! 理想のゴールとして三笘薫の美弾を選定

THE DIGEST編集部

2023.10.13

三笘の活躍もありリーグ最多得点を誇るブライトンだが、今シーズンは失点の多さも気になるところ。(C)Getty Images

 今季、プレミアリーグで8試合を戦い、5勝1分け2敗で6位につけているブライトン。ここまでの総得点21は20チーム中最多という高い攻撃力を誇る一方で、敗北を喫した2試合では合計9失点。総失点16は全体で4番目の多さと、守備への不安を垣間見せている。

 このアンバランスな状況について、イタリアのサッカー専門メディア『l’Ultimo Uomo』は、「ロベルト・デ・ゼルビによるブライトンの栄光と挫折」と題した記事で取り上げ、このイタリア人監督に率いられたイングランドのチームの強みと、その裏にある問題を指摘した。

 同メディアは、「ペップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)のような巨星ですら、ブライトンから何かを取り入れている」とそのスタイルの優秀性を強調。特徴として、ペップ同様にポゼッションが基盤となっているものの、デ・ゼルビ監督のサッカーは「自陣で相手を圧倒する気はなく、むしろ相手を引き寄せ、バランスを崩させてから、スペースを活かして速攻を仕掛ける」ものだと説明する。
 
「ペップのスタイルが単調で優雅なバッハの『G線上のアリア』だとすれば、デ・ゼルビのそれはアコースティックのアルペジオから始まり、爆音のギターリフに繋がるメタルバラードだ」と音楽に喩えた同メディアは、ブライトンの最も理想的なゴールとして、昨季のプレミアリーグ第29節ブレントフォード戦で、GKジェイソン・スティールのロングフィードに反応して三笘薫が高速ランで抜け出し、相手GKの頭上をループシュートで抜いたプレーを挙げている。

 そして、このスタイルの弱点として指摘したのは、前からプレッシャーをかけてこないチームを極端に苦手としている点だ。ウェストハム戦(1-3)では引いた相手を攻め込もうとして陣形を崩した結果、サイドの裏側を突かれたことが響き、1-6の大敗を喫したアストン・ビラ戦でも下がり目の相手に中盤より前が完全に封じられ、苦し紛れのパスがカットされるなどしてバランスを崩してしまったという。
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ポゼッションを争わないチームに苦労している