デ・ゼルビ体制となってから、ブライトンはボールを保持し続けた17試合で５勝３分け９敗という厳しい成績を残しており、「ポゼッションを争わないチームや守備的なチームには苦労している」と同メディアは指摘。だとすれば、主導権を握ろうとするビッグクラブ相手には好内容のサッカーを見せるとともに、しばしば番狂わせを演じてきたことも納得がいくだろう。

　とはいえ、聡明なイタリア人監督がこのまま無策でいるはずはなく、ヨーロッパリーグのグループステージ第２節マルセイユ戦では、２点をリードされたものの、布陣の変化によってジョアン・ペドロ、パスカル・グロス、そして両サイドの三笘とシモン・アディングラが活きるようになり、それが同点劇（ブライトンにとっては欧州カップ戦での初勝点獲得）に繋がった。
  　米国のスポーツ専門メディア『The Athletic』が、今夏にチェルシーへ移籍したモイセス・カイセドの穴を埋められずにいると指摘したように、『l’Ultimo Uomo』もエクアドル代表MFが担っていた「ネガティブトランジションでデュエルを制すること」を、失点を防ぐために必要な課題に挙げているが、危険を孕みながら、魅力的な得点力を誇る今季のブライトンが、デ・ゼルビ監督の舵取りにより、どのようなシーズンを送るのかが興味深い。

　そして、その中で三笘がチームの命運を握る存在のひとりであることは言うまでもない。ここ数試合は「疲労による静かなプレー」（クラブの専門メディア『WE ARE BRIGHTON.COM』より）が続いているが、今回の代表ウィークで日本代表の招集を免れたことが、彼自身のコンディションや、チームの戦術に好影響を与えるのは間違いないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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